「屏風岩公苑」高さ200m 幅1.5kmの巨大岸壁。春には樹齢百年の山桜が咲き乱れる

| 撮影:五島 健司

奈良県曽爾村にある屏風岩は高さ200mもの柱状節理が約2kmにも及ぶ、まるで屏風のような岸壁です。春には樹齢百年、300本の山桜が咲き競います。

「屏風岩公苑」の写真ギャラリー

屏風岩公苑の山桜の概要

屏風岩公苑は奈良県曽爾村に位置しています。兜岳の西側、南向きに垂直の柱状節理が高さ200m、横幅2kmにも及び、あたかも屏風のような姿を見せてくれます。昭和9年12月には国の天然記念物に指定されています。屏風岩の標高は約940mです。

屏風岩公苑には樹齢100年以上の300本のヤマザクラが咲き競っていて、桜と屏風岩のコラボレーションを楽しむことができます。ここの桜の品種はヤマザクラで、奈良県内でも最も遅い時期に満開となります。

ヤマザクラだけではなく、ミツバツツジも咲いており、春の花の共演も見事です。

屏風岩公苑の山桜 撮影のポイント

[タイミング]
・例年満開は4月中旬から下旬
・見頃期間中はライトアップも行われる

[光の条件]
・屏風岩は北向きに撮影するので日中は順光

[レンズ]
・標準レンズ、望遠レンズ、広角レンズ

屏風岩公苑へのアクセス・駐車場・トイレ情報

宇陀市から国道369号で東方向に走ります。12kmほどのところで国道369号と県道81号の分岐があります。そこから青蓮寺川の左側を通り「大和信用金庫 奥宇陀支店」の少し先から山の方へ細い道を入っていきます。

1kmほどで屏風岩公苑の駐車場に到着します。

「屏風岩公苑の道路の様子」

途中には案内板がところどころに出ているので迷うようなことはありませんでした。


屏風岩公苑への道は細く、車一台が通れる幅しかありません。すれ違いは少々大変です。

屏風岩公苑駐車場


公苑の入口に駐車場があります。二段になっていて30台ほど駐車できます。平日はそれほどでもないですが、土日祝日は駐車場が混雑するでしょう。桜のシーズン中は管理協力金として駐車料金がかかります。係員の方に料金を支払ってから駐車するようにしましょう。

「管理協力金のお願い」

本公園内の桜並木は、樹齢百年と思われる約300本もの古木となり病虫害等への対応も必要となっています。

園花や紅葉と四季折々の美しさを皆様方に鑑賞して頂きたく、村民一同維持管理につとめています。

つきましては、公園内の美化運動も合わせて下記の通り管理協力金を戴くことになりました。

何卒ご理解とご協力の程、お願い致します。

二輪車1台 200円、普通車1台500円、マイクロバス1台1000円

但し、春・秋シーズンのみ

屏風岩公苑管理者 大字長野区
(以上、案内板より)

屏風岩公苑の撮影ポイントへ


駐車場の横に遊歩道の入口があります。写真の矢印方向に進みます。

屏風岩公苑トイレ


駐車場の横、遊歩道の入口にトイレがあります。ここから先にはトイレがないので、ここで用を済ませていきましょう。山桜の撮影ポイントと駐車場は近いので(徒歩5分程度)トイレまで戻ってきてもそれほど手間ではないでしょう。


車止めのゲートを越えて公苑の中に入っていきます。


この写真が奥が駐車場・トイレになります。
公園内にはヤマザクラがたくさん植えられており、その中の遊歩道を歩く感じになっています。遊歩道の周辺でカメラマンが屏風岩を撮影しています。

公苑は広いのでかなり多くのカメラマンが来ても撮影にギクシャクするようなことはありません。上を見上げての撮影なので前に三脚が立ってもあまり邪魔にはなりませんでした。

「屏風岩」案内板

標高868m、兜岳の南西に屏風のように柱状節理の巨大な岩壁が連なっています。

高さ約200m、長さ約1,500mにわたる。

この岩は、室生火山岩主部の流紋岩質凝灰岩で、10数mから450mの層を成していることから、火山活動が何回か繰り返されたことがうかがえる。

曽爾村教育委員会
(以上、案内板より)

「撮影現場の様子」

公苑の奥側の様子です。とても背の高いヤマザクラが点在しており、その中から巨大な屏風岩を狙います。この日は靄が発生し、幻想的な風景となりました。

今までの写真は撮影後に道案内写真として撮ったものなので靄が少なくなってからの写真になっています。

この日は前日の夜に横殴りの雨が降り、朝がどうなるか心配な程でした。朝は雨が止み、無風。靄も無くあまり面白くない感じでのスタートとなりました。しかし、この後ドラマチックな展開に。

撮影しているとだんだんと靄が出てきて、良い雰囲気になって来ました。

奈良の桜旅の最後、屏風岩公苑の桜は雨霧・靄で撮影したいと思っていたので、狙った感じになってきました。

屏風岩の下の斜面は新緑の中にヤマザクラが混ざり、パッチワークのような美しさです。

レンズ焦点距離 : 48mm(APS-C : 32mm)

山の斜面から湧き上がった雨霧が屏風岩へ向かって上昇していきます。手前に大きなヤマザクラを配置し、新緑のグラデーション、そして奥に屏風岩が映るように構図を決めました。

山桜のピークは数日ほどです。屏風岩公苑には数日前にロケハンに来て、もう少し満開まで時間がかかるかな?と思っていましたが、早めに来てみて正解でした。前日の雨と風でだいぶ花が散っていたので、この日がラストチャンスだったかもしれません。

「縦構図」

レンズ焦点距離 : 140mm(APS-C : 93mm)

屏風岩は高さが200m程にもなる岸壁です。縦構図だとよりその高さを表現することができますね。
この写真は下がった位置から70-200mの望遠レンズを使って撮影しています。

「山桜とミツバツツジ」

レンズ焦点距離 : 92mm(APS-C : 61mm)

山桜の咲く頃、ちょうどミツバツツジも美しい花を咲かせます。

公苑内のところどころでミツバツツジが紫の花を咲かせており、山桜や新緑とのコラボレーションを楽しむことができます。

こちらはミツバツツジと奥の桜、新緑の距離があるので、望遠レンズの圧縮効果を利用して撮影しています。

「巨大山桜」

樹齢百年とも言われている山桜は背が高く、手前に大きな山桜、奥に新緑と屏風岩という遠近感を生かした構図での撮影も可能です。

屏風岩公苑の良いところは、撮影している広場の中にヤマザクラが点在しているというところでしょう。山桜の撮影は山桜の周辺が木々に囲まれていることが多く、このように抜けの良い写真を撮れるケースは少ないです。


斜めのラインを意識して、桜と屏風岩を配置。
ソメイヨシノとは違い、山桜は一本一本色が違うので、そのグラデーションの美しさを楽しむことができます。

「靄に浮かぶ山桜」

レンズ焦点距離 : 70mm(APS-C : 47mm)

山桜の花は独特の美しさがあります。雨霧が濃くなって屏風岩が隠れたので、白バックで山桜の枝と花が目立つように撮影してみました。


雨霧が湧いては消えの繰り返しで、長い間撮影を楽しむことができました。
屏風岩の左端の方を撮影しました。こちらは杉の斜めのラインが印象的です。


レンズ焦点距離 : 80mm(APS-C : 53mm)

「幽玄山桜」

レンズ焦点距離 : 80mm(APS-C : 53mm)

早朝の色温度が低い時間帯の写真です。前の日の雨で濡れた山桜が生き生きとしており、山桜と新緑の斜面を霧が流れていく。屏風岩公苑は天候次第で幻想的な山桜風景に出会うことができます。

ここは晴れの日も良いですが、曇天、雨の日も撮りごたえのある撮影スポットです。山桜は全国各地にありますが、背後がこれだけインパクトのある岩という場所は滅多に無いでしょう。


レンズ焦点距離 : 70mm(APS-C : 47mm)

山桜のフレーム覗き構図は撮影できる場所が少ないので、屏風岩公苑で量産しておきました(笑)。


レンズ焦点距離 : 150mm(APS-C : 100mm)

背後が新緑や杉になるので、山桜だけを大きく写しても雰囲気の良い写真になります。


レンズ焦点距離 : 40mm(APS-C : 27mm)

画角を広めに撮影すると、屏風岩の存在が効いてきます。こちらは写真の上側に山桜の枝を入れて、その奥にうっすらと屏風岩が見えるようにしてみました。


レンズ焦点距離 : 24mm(APS-C : 16mm)

空が明るくなってきたので、今度はハイキーで撮影。普通に撮影すると空が真っ白になってしまい、面白く無いので、空を埋めるように手前の枝と桜を配置しました。

暗いうちは重厚感のある山桜と屏風岩、明るくなったらテイストを切り替えて撮影するのも良いですね。

「生命力」

斜めに立っている山桜の根元付近から撮影。点在するヤマザクラを注意してみていくと主役になるような木が見つかります。

「ピンクの美しいヤマザクラ」

レンズ焦点距離 : 112mm(APS-C : 75mm)

この山桜はピンク色が美しく、樹形もよかったので撮影しました。背後の屏風岩のボケ方を考えてF値を変えながら撮影。

「白い桜」

レンズ焦点距離 : 70mm(APS-C : 47mm)

駐車場には白い桜が咲いていました。こちらも新緑とマッチして美しく、何人かのカメラマンはこの桜を主役にして撮影していました。

晴天の屏風岩公苑


撮影:五島 健司

こちらは晴天の日に撮影した屏風岩公苑の桜です。
屏風岩全体を写すとこのような写真になります。屏風岩の高さ、横幅、その大きさがよくわかります。


撮影:五島 健司

左側に大きな山桜を配置。爽快な春の屏風岩風景。


撮影:五島 健司

山桜に包まれる屏風岩。

「白い山桜と屏風岩」

撮影:五島 健司

印象的な白い山桜を主役に撮影。

屏風岩公苑の南側の様子

撮影ポイントの広場の一番南側に来てみました。

こちらからは下記のような眺望が広がっています。

「南側の眺望」

屏風岩公苑から南側(屏風岩と逆側)の風景です。こちらは低い山が幾つも重なっており、雲海っぽくなった時は面白いかもしれません。


屏風岩公苑 アクセスマップ(地図)

撮影スポット情報

項目Data
名称屏風岩公苑
ふりがなびょうぶいわこうえん
郵便番号633-1214
住所奈良県曽爾村大字長野
駐車場有 / 有料 : 30台程度
トイレ

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