「八甲田ゴードライン」八甲田の山々と高山植物や草紅葉が美しい天空の楽園

青森県の八甲田山にある自然遊歩道。ひょうたんの形をしていることから八甲田ゴードラインと呼ばれています。ロープウェーの山頂公園駅から湿原巡りと八甲田山の眺望を楽しむことができます。
「八甲田ゴードライン」の写真ギャラリー
八甲田山自然散策コースの概要
八甲田ロープウェーの山頂公園駅から田茂萢(たもやちしつげん)湿原を周回できる1.8kmの遊歩道で、遊歩道が登山道の形をしていることから「八甲田ゴードライン」と呼ばれています。
遊歩道は険しいところはなく、整備されているので、春から秋のシーズンには多くの観光客で賑わいます。湿原が多く、高山植物や八甲田山の風景を満喫できるコースになっています。1kmほどのショートコースもあります。
八甲田ゴードラインの一番奥からは草紅葉が美しい「毛無岱(毛無岱)」を経由して酸ヶ湯温泉まで下る「毛無パラダイスライン」が出ています。こちらは山頂公園駅から酸ヶ湯温泉まで2時間半のルートになっており、登山装備やスニーカーが必要となります。下りルートなので登山初心者でも楽しめるコースになっています。
「毛無岱」は八甲田エリアでは知る人ぞ知る紅葉スポット。美しい湿原の草紅葉と八甲田の山々の紅葉は天空の楽園と呼ぶにふさわしい絶景になっています。
八甲田ロープウェーの概要
八甲田ロープウェイの概要はは下記のようになっています。
[営業時間]
3月~11月上旬:(始発)午前9時、(終発)午後4時20分
11月中旬~2月:(始発)午前9時、(終発)午後3時40分
八甲田の紅葉時期は早いので、紅葉の撮影であれば、始発午前9時、終発午後4時20分になりますね。
[料金]
大人(中学生以上):片道1,250円、往復2,000円
小人(小学生):片道450円、往復700円
小学校入学前は無料
※料金、営業時間等は2019年の情報です。
[八甲田ロープウェーについて]
八甲田ロープウェーは「十和田・八幡平国立公園」に位置しています。ロープウェーは八甲田連峰の西麓にあり、青森市から国道103号で40分ほどです。東北自動車道「黒石IC」からも同様の時間となります。
ロープウェーは昭和43年に開業され、冬から春はスキー、春から秋までは登山客で賑わいます。山頂公園駅からは自然遊歩道(八甲田ゴードライン)が整備されており、散策を楽しむことができます。
八甲田ロープウェー

「八甲田ロープウェー山頂公園駅」

約10分の空中散歩で山頂駅に到着します。
晴れていればロープウェーから一面のブナ林の紅葉が美しいのですが、曇天で茶色っぽく見えてしまいイマイチ。また晴れた時に挑戦したいと思います。
「北八甲田登山道案内図」

北八甲田全体の位置関係がわかります。八甲田山は複数の山の総称なので、大岳をはじめとしたたくさんのピーク(山)があります。
「八甲田ゴードライン(遊歩道)」の入口

八甲田山自然散策コースはひょうたん型をしているので、入口は二股に分かれています。8の字型の遊歩道です。進路は左側になっていました。
「展望台」

木製の展望台で横に長く、かなり多くの人が入ることができます。
ここから毛無岱(湿原)を一望できます。
眼下に広がる毛無岱(けなしたい)
ロープウェー付近の展望台からは毛無岱(湿原)を一望することができます。ロープウェー山頂公園駅についたときは周囲が雲の中で全く見えなかったのですが、展望台で少し待っていると雲が抜け、毛無岱に光が差し込みました。

山頂駅付近は、雲に巻かれたり、雲が抜けたりを繰り返していました。

紅葉のハイシーズンで、観光客が続々とロープウェーで登ってきます。
団体がくると写真のように少し渋滞になったりします。
青森県はアジア圏の観光客に人気のようで、日本人よりも海外からの観光客の方が多いぐらいでした。
6月頃でもこの辺りは雪が残っているそうです。

八甲田山は厳しい寒さでも知られています。遊歩道周りの木々も折れているものや、立ち枯れ状態のものなどがあり、荒々しい風景になっています。
「八甲田火山」

正面に連なる峰は、左から赤倉岳、井戸岳、大岳すべてに明瞭な噴火口の跡が残されています。
八甲田は度重なる火山活動で造られた火山の集合体で、北八甲田火山群はその中でも歴史が新しく、今から数十万年くらい前に形成されたものと思われます。
国内の活火山としてはそれほど活動レベルが高くありませんが、温泉や火山性ガスがみられるなど活動は続いたままです。
(以上、案内板より)
田茂萢自然研究路(八甲田ゴードライン)

30分コースと60分コースは途中まで同じ道です。
「天空」

上空が青空になってきました。八甲田は気象の変化が激しく、コロコロと天候が変わります。
「湿原俯瞰」

雲が程よく流れ、秘境と言えるような湿原風景になりました。
湿地帯の左側に展望台が見えます。人が小さく、ミニチュアの風景のようです。
「八甲田のパノラマ」

遊歩道の下りに入るところで、八甲田の山々の連なりが綺麗に見えてきました。
ロープウェーで到着したときには雲の中で「写真撮影は厳しいかなぁ」とも思いましたが、青空が出てきてくれました。ここから下山までは晴れに恵まれて最高の紅葉撮影となりました。
「階段」

登山道はとても綺麗に整備され歩きやすいです。
「ひょうたんの分かれ道」

ここまでがショートコース。ここからはひょうたん型の下、距離の長い方を歩くことになります。
「木道」

湿原に定番の木道。
ここから湿原巡りルートになっています。紅葉の時期で高山植物はほとんど無いですが、草紅葉がとても美しい。
「湿原を眺める人々」

湿原には展望スペースがあり、ベンチに座って湿原と八甲田の風景を満喫することができます。弁当を食べたり、のんびりくつろいだりと多くの人がここで楽しんでいました。
「田茂萢(たもやちしつげん)」

向こうに見える山並みは北八甲田連峰の一部で,この田茂萢とともに美しい景観を形作っています。
ここでは池塘と呼ばれる池を中心に、土壌中の水分の減少に伴って、ミズゴケ群落からイワイチョウやヌマガヤの群落へと移行するようすが観察できます。
さらに乾燥化が進むと、湿原ついには低木林に変わり、今度はハクサンシャクナゲや、ナナカマド、ミネカエデ、アオモリトドマツといった樹木が姿を見せはじめます。
萢(やち)というのは「谷地」と同様、一般に湿地を意味する言葉です。
(以上、案内板より)
八甲田の山や湿原は岱(たい)、萢(やち)など普段聞き慣れない名前が付けられていますね。
「池塘と草紅葉」

八甲田連峰はなだらかな円錐形や台形の山が連続しています。なだらかな山に抱かれた小さな池。
夏には高山植物が咲き誇る八甲田も、この季節になると茶色い絨毯へ表情を変えます。このときは雲が多くなってしまいましたが、青空が出れば、映り込みが綺麗でしょうね。
「テラス」

池塘の周辺は木道が多くなっています。池塘の近くには大きな展望台が設けられており、池塘の草紅葉風景をのんびりと眺めることができますよ。
八甲田は高原の上に、小さな峰が連続している感じで、山の威圧感が無く、開放的で気持ち良いです。
「木道」

池塘から離れるとハイマツの中を歩きます。
「坂」

階段が現れました。ここから下へ降りていきます。
奥にも大きな湿原が見えます。八甲田は湿原の宝庫!
「草絨毯」

一面に広がる草紅葉。緑と茶色の組み合わせが渋いです。
「舞台」

舞台のようになっている休憩所。八甲田ゴードラインは展望スペースが広いのが嬉しいですね。

八甲田ゴードライン 撮影後記
以上、八甲田ゴードラインの湿原巡りでした。ここだけでも秋の八甲田を満喫することができましたが、お目当てはここから酸ヶ湯温泉まで2時間ほど登山道を下りながら、天空の湿原「毛無岱(けなしたい)」の紅葉撮影です!
青空が多くなってきたので、これは良い感じで撮影できるのではないかと胸が高まります。
天空の楽園「毛無岱」の撮影記は下記ブログを御覧ください。
毛無岱 | 八甲田山にある天空の楽園。大湿原の紅葉は歓喜の声が響くほどの絶景
八甲田ゴードライン アクセスマップ(地図)
撮影スポット情報
項目 | Data |
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名称 | 八甲田ゴードライン |
ふりがな | 八甲田ゴードライン |
住所 | 青森県青森市 |
駐車場 | 有 / 無料:ロープウェーの駐車場を利用 |
トイレ | 有 |