「裏磐梯」紅葉撮影ガイド 〜「秋元湖 曲沢沼 大沢沼 五色沼 曽原湖 」情熱的な朝焼けと朝霧漂う水面、紅葉シンメトリー

裏磐梯は数多くの湖沼が点在し、コンパクトに湖沼を巡ることができる地域です。それぞれの湖・沼に特徴があり、趣の違った風景に出会うことができます。紅葉の季節は特に美しく、朝焼け、朝霧、点在する島、シンメトリーと被写体が豊富です。自由な構図で撮影できる場所が多いのがこの地域の魅力です。光の条件を知ってから撮影ルートを決めると、それぞれの場所で最高の条件で撮影できる可能性が高くなります。今回はオススメの巡り順にて撮影スポットを紹介します。

裏磐梯地域は、1888年の磐梯山の大噴火により川が堰き止められ、桧原湖、小野川湖、秋元湖、五色沼、中瀬沼などの湖沼が誕生しました。福島県の中央部にある猪苗代湖側を表磐梯、磐梯山の北側を裏磐梯と呼びます。磐梯山は日本百名山に選定されており、会津富士とも言われています。

郡山市方面からは国道49号で猪苗代湖方面に向かい、猪苗代町から北へ、国道115号→国道495号へと進みます。秋元湖、五色沼、小野川湖、桧原湖と次々と湖沼が並んでいます。会津方面からは磐梯山ゴールドラインを使って、裏磐梯に入ることができます。磐梯山ゴールドラインは以前有料道路でしたが、2013年から無料化されました。最高地点の八方台は磐梯山登山のスタート地点になっています。


秋元湖

[ 秋元湖 ]  朝焼け色の空が湖面を真っ赤に染めます。

秋元湖は裏磐梯の桧原湖・小野川湖とともに裏磐梯三湖として知られています。磐梯山の噴火により大倉川や中津川が堰き止められてできた湖ですが、現在は小野川発電所が湖畔に建設され、ダムとしても活用されています。キャンプ場などのレジャー施設がありアウトドア、釣りも盛んです。
ダム施設・堤防は西側に位置し、こちら側から東方面を撮影するので人工物は邪魔にならず、美しい自然を撮影できるのが秋元湖の特徴です。湖には木の生えた島が点在し、独特の雰囲気が広がります。

秋元湖は東側が開けており雲が発生しやすいことと、湖面に霧が漂いやすいので劇的な朝焼け写真を撮影するのに適しています。裏磐梯随一の朝焼け撮影ポイントとしてカメラマンに知られています。国道から近い西側が400mの堤防になっており、その上から撮影可能となっており、紅葉の時期、天気の良い休日には100人ほどの砲列が並ぶこともあるそうです。
堤防は綺麗に整備され、柵が設けられているので、安心して撮影に望むことができ、下がコンクリートなので三脚のブレなどもあまり気にすることはありません。

湖面を広く入れる標準・広角レンズでの撮影、湖に浮かぶ島々を大きく入れる望遠レンズでの撮影と、どちらでも楽しむことができます。
撮影当日は湖面の上空を覆い尽くすかのような雲が出て、湖面が真っ赤に染まりました。

▼「朝焼け色に染まる湖面」タイムラプス動画


[ 真っ赤に燃える浮島 ]  朝焼けが湖面を真っ赤に染め、シルエットになった島々が浮かび上がります。

秋元湖の特徴である島々。どのように画面内に配置するかによって写真の印象が変わります。時間に余裕があるときは、ロケハンでカメラをセッティングする位置を決めておくと良いでしょう。夜明け時の撮影なので、島の位置など細かいところは暗くてわかりにくいと思います。
空の雲が刻々と動き、湖面に霧が発生し、湖の奥には雲が流れ込んできました。

[ 幻想空間 ]  霧の中に細い木々が浮かんでいます。

秋元湖の夜明けは朝焼けも良いですが、しっとりとした霧の濃い日も素晴らしいです。この写真を撮影した日は、朝焼けはしませんでしたが、紅葉の季節、墨絵に少しだけ色が入ったような幻想的な風景に出会うことができました。

[冬の撮影]
秋元湖の冬は湖面が氷り、ワカサギ釣りが盛んになります。一面の銀世界と朝焼けの写真を狙うことができるので、冬の早朝でも多くのカメラマンが訪れます。
秋元湖の堤防から流れ出る長瀬川は川の中に程よい大きさの石が点在しており、冬には石が雪に覆われた写真が人気となっています。

秋元湖の詳細へ

曽原湖

[ 紅葉浮島 ]  湖の周辺の山は紅葉が進んできました。曽原湖の浮島は形がよく美しいです。

秋元湖の夜明け撮影の次に行きたいのが曽原湖(そはらこ)。裏磐梯で最も小さい湖です。小野川湖と桧原湖(ひばらこ)の間にあります。秋元湖から4km程度なので車で15分ほどで移動できます。
秋元湖から国道459号に出て西へ向かいます。諸橋近代美術館、五色沼駐車場、裏磐梯ロイヤルホテルを通過してしばらくすすむと、右側にセブンイレブンがあり、そのすぐ先に「裏磐梯剣ヶ峯」という交差点があるので、ここを右折します。道なりに進むと休暇村裏磐梯があり、その先が曽原湖の入り口になります。

湖の中に小島が点在しており、早朝に霧が立ちこめると幻想的な景色になります。秋元湖で湖面に霧が出ていたので、期待していましたが、曽原湖でも朝霧に出会うことができました。小島の木は背が高く凛とした姿を見せてくれています。

曽原湖の詳細へ

[ 朝靄の浮島 ]  湖に浮かぶ浮島に朝陽が当たり始めました。

湖畔には桟橋があり、ボートが並べておいてあります。ボートや桟橋を写真に入れるとリゾート的な雰囲気の写真になります。曽原湖周辺はペンションやキャンプ場が多いので私有地には入らないように注意しましょう。

[ 紅葉水鏡 ]  風の無い早朝、紅葉の山々が湖に綺麗に映り込みました。

朝霧が終わると青空が広がり、湖を囲む山々の紅葉がはっきりとしてきました。風がなく穏やかな日だったので、紅葉の山々が青い鏡のような水面に映り込みました。北西方向を撮影しているので、早朝は順光になりました。
曽原湖での撮影が終わったらすぐ近くの大沢沼、曲沢沼へと向かいます。

曲沢沼

[ 朝日に浮かぶ紅葉 ]  秋元湖の朝焼け、曽原湖の朝霧を撮影後に曲沢沼を回りました。
少し待っていると紅葉に朝陽が当たり、色鮮やかな風景が目の前に広がりました。

大沢沼、曲沢沼は曽原湖のすぐ近くにあります。曽原湖の東側にあるのが大沢沼、そのすぐ北にあるのが曲沢沼です。
朝の光の入る時間の関係上、奥にある曲沢沼に向かいましょう。朝日が当たるとバックが黒くなり、浮かび上がるような紅葉の写真を撮ることができる場所です。風がない穏やかな日には美しい紅葉シンメトリーが目の前に広がります。

[ 曲沢沼・紅葉風景 ]  対岸の紅葉がとても美しいです。

この写真を撮影しているのは南側にある道路からです。道路から1mほど斜面を下ると湖畔になっており、ひとりずつ横に並んで撮影できるようになっています。早朝の撮影はこの場所が一番人気です。
曲沢沼は西側が広場になっており、こちらからは沼の奥の立ち枯れなどを入れた撮影が可能です。

[ 燃えあがる紅葉 ]  朝日がスポットライトのようです。

強い日差しが入ってくると湖畔の木々がさらに輝きを増します。曲沢沼は湖畔ぎりぎりまで木々があるので映り込みがとても美しいです。

曲沢沼の詳細へ

大沢沼

[ 秋深まる大沢沼 ]  水面に飛び出ている立ち枯れが印象的

湖面には立ち枯れが少しだけ顔を出し、湖畔には美しい紅葉とススキ、湖面に映り込む山々。静かな沼です。
シンメトリー構図や湖畔に浮かぶ木々の葉などの写真を撮影するのに良い場所です。

[ 落ち葉浮かぶ沼 ]  時間が止まったような秋のひととき

湖畔には大き目の葉っぱが沢山浮かんでいました。手前に落ち葉を入れると印象的な写真になります。ローアングルで撮影すると、山の映り込みが落ち葉ぎりぎりのところまできます。

大沢沼の湖畔

[ 裏磐梯の秋風景 ]  裏磐梯は湖沼がとても多い場所です。

湖畔はぬかるんでおり、長靴を履いていかないと水面ぎりぎりで撮影するのは厳しかったです。奥に見える山は低く空が開けています。沼のところどころに立ち枯れがありました。

大沢沼の入り口

[ 大沢沼 ]

曽原湖から曲沢沼へ向う途中、右側に大沢沼へ向う100mほどの道路があります。(この先に駐車スペースはありません)歩いてこの道を通り、湖畔に向かいます。

[ 大沢沼 ]

林の中には人が歩いた跡があるので、それを辿り、湖畔へと出ます。

大沢沼の詳細へ

五色沼湖沼群

[ エメラルドグリーンの鏡 ]  夏の緑の中に神秘的な色の沼があります

裏磐梯の湖沼群で最も有名なのが五色沼です。五色沼入り口から裏磐梯高原駅(バス停)まで毘沙門沼、赤沼、みどろ沼、弁天沼、瑠璃沼、青沼、柳沼といった沼を巡る五色沼自然探索路(片道3.6km、所要時間1時間20分)が設けられています。
五色沼入口の駐車場からすぐのところにある毘沙門沼はボート乗り場があり、多くの観光客で賑わいます。大きなブルーの沼の奥に荒々しい磐梯山の姿が見えます。

[ 五色沼 秋 ]

1888年7月15日の大噴火により磐梯山は大きな山体崩壊を起こし、その時に川が堰き止められ五色沼ができました。沼ごとに水質の違いがあり、青、赤、緑などの違った色に見えます。

[ 紅葉の青沼 ]  光加減でブルーやグリーンに色が変化します。

秋は青や緑の沼と赤や黄色の紅葉を楽しむことができます。水面に赤い紅葉の色が映え、より神秘的な姿が。

[ 五色沼 秋 ]

ところどころで池の奥側に磐梯山が見えます。

五色沼(五色沼湖沼群)の詳細へ

裏磐梯周辺の紅葉スポット紹介

裏磐梯周辺には数多くの紅葉撮影スポットが点在しています。裏磐梯撮影の前後に回ってみると良いと思います。

達沢不動滝

[ 達沢不動滝 紅葉 ]  繊細な流れが美しい滝

大きな一枚岩からの流れが美しい滝で、観光客、カメラマンが多く訪れます。駐車場から5分程度平坦な道を歩くと滝に到着します。中ノ沢温泉の奥にあり、砂利の林道を少し走りますが、車でのアクセスも非常に良い所です。
滝の下側の流れが美しく、ローアングルで下流を前面に入れた構図が人気です。

達沢不動滝の詳細へ

磐梯吾妻スカイライン

[ 紅葉の不動沢滝 ]  落差15mほどの美滝。橋の上から俯瞰できる滝で、谷を埋め尽くす紅葉の中 白い布のような流れが綺麗。

「つばくろ谷」は磐梯吾妻スカイラインの不動沢橋の下にある滝で、スカイラインの中でも有数の紅葉撮影ポイントです。橋の上から俯瞰した写真が撮れる面白い場所です。

磐梯吾妻スカイラインの詳細へ

[ 紅葉燃えるスカイラインと吾妻富士 ]  紅葉の斜面の中をスカイラインが横切っています。

福島側から最高地点の浄土平へ向う途中、紅葉と吾妻小富士のバランスが良い場所で撮影しました。早朝からカメラマンが何人か撮影に望んでいました。

[ 真夜中のストレート ]  磐梯吾妻スカイラインの荒野を突き抜けるストレート

皆既月食の日に、吾妻小富士に登って撮影しました。月食の撮影のため、多くのカメラマン、天体ファンが浄土平に来ていましたが、月食が終わると残っている人はごくわずかになりました。20分ほどで山頂に登れるので、三脚を担いで撮影に向かいました。荒涼とした風景の中に走る道路は、日本離れした風景になっています。

[ ヘアピンカーブ ]  磐梯吾妻スカイラインを走行する車の光跡。樹林帯・火山帯を走る観光道路で景観が素晴らしい「日本の道100選」に選定。

浄土平から福島市方向は荒涼とした風景が広がりますが、猪苗代方面へ向うと木々が多く静かな雰囲気になっています。月明かりの夜に長秒撮影を行うと、雄大な風景の中を光の軌跡がはるか遠くまで流れていきました。

魔女の瞳(五色沼)

[ 魔女の瞳と雲海 ]  ブルーの瞳に迫り来る雲海。遠くには蔵王連峰が見える。

こちらは五色沼という名前ですが、裏磐梯の五色沼湖沼群とは別です。磐梯吾妻スカイライン最高地点付近の浄土平駐車場から、一切経(いっさいきょう)山へ1時間半ほどの登山で、魔女の瞳に会うことができます。この写真を撮影した日は、登山開始時から下山時まで雲海が出ており、雲海の先に蔵王連峰が見えました。

魔女の瞳(五色沼)の詳細へ

安達太良山

[ 安達太良山の紅葉と吾妻小富士 ]  安達太良山の斜面は紅葉の絨毯

安達太良山は日本百名山、新日本百名山、花の百名山に選定されており、紅葉の名所として知られています。赤・黄色・グリーンと色のバランスが綺麗で、なだらかな裾野にどこまでも広がる紅葉は見事。ゴンドラ(あだたらエクスプレス)に乗って山頂駅で降りれば、簡単に絶景を見ることができます。

安達太良山の詳細へ

撮影スポット詳細

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