「奥日光」紅葉絶景撮影ガイド 〜被写体満載!八丁出島 中禅寺湖 男体山 竜頭の滝 戦場ヶ原など

首都圏からアクセスが良く、被写体に恵まれている奥日光。中禅寺湖・男体山・名瀑の数々、写真愛好家にとって一度は訪れたい撮影スポットのひとつだと思います。今回は奥日光の紅葉撮影を記事にしてみました。奥日光の撮影スポットは標高差があり、紅葉のタイミングを把握してからスケジュールを組まないと、ベストな時期の撮影は難しいです。各スポットの紅葉のピークの差がわかるような紹介になっていますので、撮影のスケジュールを組む時にご活用ください。

奥日光は標高差を意識した計画が重要

紅葉撮影は見頃の時期が短いので、緯度と標高を意識しながらスケジュールを立てないと、実際に行って見ると早過ぎた・遅すぎたとなってしまいます。

奥日光の紅葉は標高差があるので、どの被写体を狙うかでベストな時期が異なります。テレビで「いろは坂」の紅葉の映像が流れた時には、中禅寺湖より上では紅葉のピークを過ぎてしまっています。
twitterで各撮影スポットの名前を検索して、現在の紅葉の状況を確認しながらスケジュールを立てるとベストな時期に訪問できる確率が上がるのでオススメです。

各撮影ポイントの標高です。
いろは坂:標高800m〜1,200m程度
中禅寺湖:標高1,270m
竜頭の滝:標高1,350m
戦場ヶ原・小田代ヶ原(貴婦人):標高1,400m
湯ノ湖:標高1,475m

この記事の写真を撮影した年は、半月山展望から中禅寺湖・八丁出島・男体山のパノラマ写真を狙いに行きました。2週間ほど前にロケハンに行った時に撮影した、竜頭の滝・湯の湖の写真も交え、奥日光の紅葉の様子を紹介します。

半月山展望台(八丁出島)

[ 朝日を浴びる八丁出島 ]  半月山展望台から見た八丁出島

奥日光の俯瞰ポイントとして有名なのは明智平ロープウェイ頂上からの華厳の滝と中禅寺湖。こちらは観光地としても知名度が高い場所になっています。写真愛好家の中で人気なのは半月山展望台。ここからは正面に中禅寺湖・男体山・そして紅葉の八丁出島・戦場ヶ原と、奥日光の主役が一枚に凝縮される絶景撮影ポイントになっています。

半月山展望台は中禅寺湖の南側に位置し、中禅寺湖スカイライン(無料・朝から夕方まで通行可能)の終点の半月峠第二駐車場から登山20分ほどです。北側を撮影するので日中は斜光か順光でどの時間帯でも光の条件は良いと思います。

半月山展望台の標高は1,753mとなります。紅葉が綺麗な部分の八丁出島の標高は1,270mとなっており、八丁出島の紅葉のピークに合わせてスケジュールを組みました。twitterで他の人のツイート画像を確認して出向いたのでベストな日に撮影することができました。
(撮影日10月24日)

[ 雲間に見える八丁出島 ]  展望台到着時は雲に包まれていましたが、しばらく待っていると一瞬だけ八丁出島が姿を現しました。

これは前の日にロケハンで展望台に登った時に撮影した写真です。駐車場から展望台までは雲の中で、登山開始時に眺望は全く期待できませんでした。20分ほどかけて展望台まで辿り着き、しばらく待っていると雲の切れ間から八丁出島が見えてきて、その後男体山も姿を見せてくれました。
ちょうど八丁出島のところだけ雲が無くなって、八丁出島(蛇の頭)の先が光輝き、貴重な一枚となりました。

[ 八丁出島と遊覧船 ]  定期的に遊覧船が巡ってきます。

こちらは撮影本番の日の八丁出島。定期的に遊覧船が八丁出島の周りを走って行きます。とても美しいブルーの湖に白い船体が映え、船の後ろに広がる波紋が展望台から見てもよくわかります。

半月山展望台(八丁出島)の詳細へ

半月峠第二駐車場(足尾の眺望)

[ 重厚感・メタリック ]  足尾の山々のメタリック感が凄い。荒々しく迫力ある風景が目の前に広がっています。

奥日光の写真で「足尾方面の写真」を見ることはあまりありません。当日、半月峠第二駐車場に行くまではこのような素晴らしい風景が見れるとは思いませんでした。以前、夏にこの場所にきたことがあるのですが、それほどインパクトのある感じではありませんでした。紅葉時期は状況が一変。
無機質感と紅葉の温かみ、中間の緑を含む稜線と、日本離れしたような絶景が目に飛び込んできました。

[ 紅葉と無機質な山肌 ]  山の斜面を埋め尽くす鮮やかな紅葉。奥の。奥の荒々しい足尾の山々との対比が面白い。

手前の紅葉の斜面を大きく入れて撮影。
半月山展望台の撮影を終えてからの撮影となりました。ここは谷が入り組んでおり、光の当たり方によって表情がかなり変わる場所だと感じました。機会があれば、再度撮影に挑戦したいスポットです。この時は快晴でしたが、程よく雲が出た時には、紅葉の斜面に影ができ、味のある写真になりそうな予感がします。

半月峠第2駐車場(足尾の眺望)の詳細へ

竜頭の滝

[ 竜頭の滝 紅葉 ]  色鮮やかな紅葉に包まれた竜頭の滝です。

竜頭の滝は標高が1,350mと中禅寺湖より80mほど高くなります。竜頭の滝は210mの長さの岩盤の上を流れ落ち、一番下で2つの流れに割れているという特徴を持っています。
八丁出島での撮影より17日前、別の撮影地に行く途中、中禅寺湖の紅葉の様子を見に立ち寄った時に撮影しました。この時で竜頭の滝の下部は紅葉がちょうど良い感じでした。中禅寺湖と標高差はそんなに無い気がするのですが、ここの100mの標高差は紅葉には2週間程度の差となることもあるようです。
(撮影日10月7日)

[ 竜頭の滝 紅葉(上流) ]  上流の橋の上からの眺望

竜頭の滝上流になると木々の葉はかなり無くなり、枯れ紅葉の写真に近くなります。
奥に見えるのが中禅寺湖です。竜頭の滝は日中の光の強い時だと白飛びしやすいので、早朝・夕暮れ時、または曇天の日の撮影がオススメです。

竜頭の滝の詳細へ

湯ノ湖

[ 彩られた湖畔 ]  湖を囲み覆い尽くすような紅葉。針葉樹の深い緑が錦秋の紅葉を引き立てます。

湯ノ湖は奥日光でも標高の高いところで1,475mとなっています。竜頭の滝でも紅葉はピークを過ぎていたので、さらに標高の高い場所にある湯ノ湖は赤い色が少なく、黄色が多い感じになっていました。湯ノ湖はコンパクトで、風が無い穏やかな時は周囲の紅葉した山々が湖面に映り込みます。

湖畔まで木々があるので、湖畔の木々と水辺の写真の撮影スポットとして人気が高いです。すぐ下には日光の名瀑のひとつ「湯の滝」があります。
(撮影日10月8日)

[ 湯ノ湖に映る青い空 ]  青い空と山が湖面に映っています。

湯の湖は映り込み・シンメトリーの撮影が楽しい場所です。
晴れた日には空のブルーと雲が湖に映ります。

湯ノ湖の詳細へ

戦場ヶ原

[ 戦場ヶ原のカラマツと霧氷 ]  日差しを受け 白と黄金色に輝きます。

八丁出島を撮影した次の日の朝、戦場ヶ原で紅葉のカラマツと霧氷の撮影に望みました。小田代ヶ原の白樺(通称:貴婦人)が有名ですが、真っ白に輝く戦場ヶ原の写真を撮りたかったので、戦場ヶ原での撮影を選択しました。

戦場ヶ原付近には赤沼・三本松と2つの大きな駐車場があり、戦場ヶ原の横を走る国道120号の歩道からこの写真を撮影することができます。

小田代ヶ原の白樺(貴婦人)の撮影に行くには、道路が一般車両進入禁止になっているため、徒歩で40分ほど歩くか、バスを利用するかのどちらかになります。小田代ヶ原は混雑するので自分の好きな構図を探しながらゆったりと撮影したいという人には戦場ヶ原がオススメです。
(撮影日10月25日)

[ 霧氷のカラマツ ]  大きなカラマツが真っ白になっていました。

黄金色に輝くカラマツの紅葉と銀色に輝く霧氷の木。
戦場ヶ原の道路(歩道)から男体山側を向いて撮影しました。黄金色に輝くカラマツの後ろは、枯れ紅葉の男体山の裾野です。

戦場ヶ原の詳細へ

奥日光のその他の紅葉スポット

奥日光には紅葉が綺麗なスポットは他にも多数あります。
華厳の滝
・明智平からの華厳の滝と中禅寺湖の俯瞰
奥日光の紅葉撮影の際はこちらもの撮影も候補の一つとして考えると良いと思います。

奥日光紅葉 撮影後記

奥日光の紅葉撮影を終え、紅葉のピークの時期を考えると、大きくは中禅寺湖周辺の紅葉、竜頭の滝より上側の紅葉の2つに分けられると感じました。

下記のような2つのグループに分けてスケジュールを考えるとわかりやすいです。冷え込み具合など、その年の紅葉の進み具合によりますが、例年ですと2回に分けての撮影になると思います。

・華厳の滝、八丁出島(半月山展望台)、男体山、戦場ヶ原の霧氷、小田代ヶ原の霧氷
・竜頭の滝、湯の湖(湯滝)、戦場ヶ原の紅葉、小田代ヶ原の紅葉

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