日本百名山「月山」登山撮影ガイド(後編) 〜山頂付近で咲き誇るコバイケイソウ
月山登山の後半です。行者返しという急登部分から頂上まで、そして下ってからの弥陀ヶ原・夕暮れの写真をお届けします。
行者返し
この登山ルートで一番の急登です。
昔、行者たちの修行が足りないと、この場で返されたという言い伝えがあるそうです。
両手も使って、登っていきます。
急登部分は長くないので、救われます。
行者返しの途中には「来名戸神社」があります。
これ、「くるなと」と読むのでしょうか?
修行の足りない人に「くるな!」という意味で命名したような名前ですね。
月山はユーモア溢れる山かもしれません。
なだらかな稜線
行者返しの急登が終わると、なだらかな場所に出ます。
石が多い登山道ですが、なんとなく階段っぽく整備されています。
後半はひたすらだらだらと、長い道のりが続きます。
月山の登山はとにかく長い感じがします。
ずっと先まで見えてしまうからですかね。
途中から風景もあまり変わりません。
登山道から少し外れたところに、ピークが見えます。
これは頂上ではありませんが、綺麗な景色だったので何枚か写真を撮りました。
緑の斜面と空の色がいいですね。
雲がちょうど良い具合に出てきてくれました。
登山道の右手に沢山の雪渓が見えます。
月山は雪渓楽しむ登山という感じですね。
ここまでくる途中は何個かの雪渓に出会いましたが、これだけの数を一度に見れるのは感動ものです。
しばらく写真撮影タイムです。
もう、頂上も近いでしょうし、あせる気持ちもありません。
木道
頂上に近づいてくると、木道が出てきます。
「右側通行」と書いてありました。
まあ、登山の基本は右側通行ですよね。
登山客が少なかったので、すれ違いはほとんどありませんでした。
天に向かって登っていくような感じの写真になりました。
木道の上を歩いていきます。
先に見えるのが頂上かな?と思いましたが、頂上はまだ少し先でした。
頂上
やっと頂上が見えてきました。
小屋のような建物が見えます。
頂上付近はコバイケイソウが群生しています。
月山の山頂小屋です。ここは宿泊も出来ます。
この右手側に山頂神社があり、その裏が頂上になっているようです。
月山神社は写真撮影禁止なので、山頂の写真はこの写真になってしまいました。
下り
山頂にいる間に、ガスが出てきて、ホワイトアウトに近い状態になりました。
霧の中の風景は幻想的です。
快晴と霧の中の2つの変化を楽しめた登山になりました。
山頂付近は霧が発生していましたが、標高が下がってくると青空が見えます。
午前中よりは雲が多く出ています。
雲が立体的に空に浮かび上がり、雲の影が緑の草原の上をゆっくりと動いていきます。
下山時に撮影した弥陀ヶ原です。
いくつかの池塘が見え、その先には「御田原参籠所」「御田原神社」が見えます。
登ってくるときは写真の一番左側を通るルートで来ました。
帰りは真ん中の道を通って帰ると、来るときとは別の風景を楽しめます。
弥陀ヶ原
夏の花は終わりかけていました。
ワタスゲが少しだけ残っています。
最盛期はこの辺りは、お花畑になるようです。
池の周りにはポツリポツリと花が見うけられます。
池には雲が映っています。
弥陀ヶ原から月山山頂方向を見ています。
あの山の奥のそのまた奥まで、登ってきました。
弥陀ヶ原には花を楽しむために散策する人たちがいました。駐車場からすぐなので軽い散歩には最適の場所だと思います。
湿原の花たちが風に揺られて光っています。
神社前には大きなウサギの像が置かれていました。
月山八合目の夕暮れ
夕方は八合目のレストハウスでのんびりと寛いでいました。
下に降りてしまうと、夜暑くて寝苦しいので、ここで車中泊することにしました。
八合目の証拠写真。
駐車場の端に、大きな石碑が立っています。
月山八合目の駐車場からは、何重にもなる山並みが見えます。
夕暮れ時は墨絵のような世界になりました。
日没です。
面白い形の雲が空に広がっています。
美しい稜線を歩いた後に、こんな夕焼けを見ながら一日を終われるなんて、最高に幸せな気分です。
雲までオレンジに焼けています。
陽が落ちると、月と星の世界になります。
頭上には星空が広がります。
肉眼で見てもこれぐらい見えている感じがしました。
これだけ多くの星を見たのは久しぶりでした。
この駐車場で眠って、夜が明けてから下に降りようと考えている人たちもいて、何台か車が残っていました。
しかし、思ったより寒く、途中で下に降りていく人もいました。
寝袋を持っていたので、快適に眠ることができましたが、寝袋か毛布がないと寒くて寝ていられません。
かといって、下まで降りてしまうと暑くて寝苦しい・・・
下っていった人たちは途中で仮眠を取ったのだと思います。
八合目で仮眠を考えている方は、寝袋か毛布を用意していきましょう。