朝鮮岩 登山撮影ガイド | 静岡の夜景と富士山の絶景スポット
眼下に広がる静岡市の街明かり、明け方のグラデーションの空、美しい富士山。街明かりと富士山の撮影スポットとしてはトップレベルのスポットである「朝鮮岩」。
朝鮮岩での撮影は登山撮影になり、朝・夕の撮影を狙う時はナイトハイクをしなければなりません。
今回は、登山道入口から複数ヶ所の分岐、撮影現場の状況などを詳しく記載します。みなさんも圧倒的な夜景と富士山のコラボレーションを楽しんできてくださいね。
朝鮮岩の概要
朝鮮岩は静岡市の駿河区にあります。静岡市の西側には安倍川が流れており、さらにその西方向、かなり海に近い場所に朝鮮岩があります。
このエリアは満観峰と朝鮮岩を結ぶ登山ルートがあり、登山やトレッキングで利用されていました。近年の絶景ブームで朝鮮岩からの「夜景と富士山」が注目され、写真愛好家も多く訪れるようになりました。
朝鮮岩からの撮影は「登山撮影」になるので、防寒などを含め、登山装備で行くようにしましょう。
朝鮮岩へのアクセスと駐車場
朝鮮岩の登山口までは車で行くことができます。駐車場はありませんが、他車の通行の邪魔にならないように路肩に車を置いての登山となります。
朝鮮岩登山口までの車でのアクセスは下記の記事に記載してありますので、御覧ください。
朝鮮岩へのアクセス | 静岡市の大夜景と雄大な富士山のコラボレーション
朝鮮岩登山口のゲート
柵に筒が固定されており、その中から鉄のフックが伸びており、金網に引っ掛けられています。フックの先を右側に引っ張ると、柵から外すことができます。
フックが外れると柵がドアのように手前に開きます。
ここから登山道へ入ります。
秘密の場所に入っていくような雰囲気がいいですね!
林の中を登り始める
登山道の最初は、うっそうとした林の中です。
木の根が多い道を登っていきます。
木々の背が高く、太陽の光があまり入らず、暗い感じのスタートです。
登山道は踏み跡が多いので、わかりやすくなっています。
途中には倒れかかった木が何本もありました。
登山道周辺の木は切られ、横に重ねて置いてあります。
手入れされた道になっていました。
スタートからしばらくの間はそれほど急な斜面ではありません。
みかん運搬レール沿いに登る
5分ほど歩くと正面にみかんを運ぶためのレールが見えてきます。
ここを左に曲がります。
帰りはここからレールを離れて歩くことになるので、覚えておきましょう。木に白いテープが貼ってありました。
レールに沿って歩きます。
レールが目印になっているので、安心感がありますね。
ここは直登になるので、斜度は結構あります。
帰りは滑らないように注意しましょう。
満観峰と朝鮮岩を結ぶ登山ルートに合流
ゆっくり10分ほど登ると、レールがカーブしたところに出ます。
ここで満観峰と朝鮮岩を結んでいる登山道に合流します。左方向が満観峰、右方向が朝鮮岩です。
分岐のところにはみかんを運ぶレールのロープを引っ張る機械がありました。
「分岐の様子」
写真の左側から登ってきます。奥は畑になっています。
左側は満観峰へ行くルートなので、間違って左に行かないようにしましょう。朝鮮岩は右と覚えておくと良いです。
「畑の様子」
満観峰の方向は畑になっていました。
朝鮮岩ルートへ入る
「右折して朝鮮岩へ」
写真の右方向から登ってきます。分岐のところで右方向に行きますが、その時はみかんを運ぶレールをまたいで進みます。赤い矢印の方向へ向かいます。
「木の根が多い山道」
ここからは登山道に木の根が多くなってきます。足を引っ掛けないように注意して歩きましょう。
この登山道は黄色に赤い矢印の書かれた標識が所々に設置されています。
「朝鮮岩と満観峰を結ぶルート」を意味しています。
標識はこんな感じに木の根っこに打ち付けられていました。設置者は「静岡市」になっています。
分岐からは登山道に光が入り、明るい雰囲気の道になっていました。
分岐からしばらく長い上りで嫌になってきましたが、やっと平坦な場所に出ました。
平坦な細い道になります。ここは道なりに進みます。
また、木の根が多くなってきました。このへんまで来ると、朝鮮岩はまだかなぁ?ってなってきます。
15分程度だとそれほど長く感じないのですが、30分程度の登山となると長く感じますね。特に最初のチャレンジでは。
登山道の右手に街と海が見えてきました。夜明けの撮影を狙う時はナイトハイクになると思いますが、登山道の途中から街明かりが見えるので、安心感がありますね。
まだまだ登りです。
疲れてきた頃に、更に急な斜面が。
少し平になったところが見えてきました。
分岐から朝鮮岩までは、一度高いところまで登って、少し下る。そして平坦な道を歩いていくと朝鮮岩に到着という流れになっています。
ピークを越えて登山道が下りになってきました。
下りは急ではなく、緩やかな斜度になっています。帰りはそれほどキツイ登りではないのでありがたい道です。
2つ目の分岐
下っていくと、分岐になっているところに出ます。
ここは右に進むと朝鮮岩です。
少しわかりにくいですが、分岐のところに「黄色に赤矢印」の標識があります。写真の中央の木に標識が付けられています。
帰りはここを左方向に行ってしまわないように注意しましょう。朝鮮岩から戻って来る時は、「小屋の分岐」の先を左(登り方向へ)と覚えておきましょう。
小屋の分岐
2つ目の分岐のところを右へ進むとすぐにもう一つの分岐が現れます。
この分岐は「小屋の分岐」と呼ぶことにしましょう。
ここは標識を見ると左側に進むように見えるのですが、右側へ進んだほうが良いです。結論としてはどちらに進んでも朝鮮岩に着きます。右側のほうが圧倒的に楽な道なのです。
「小屋の分岐(3つ目の分岐)の解説」
この写真を見て下さい。左側に小屋があり、そこに「黄色に赤い矢印」の標識があります。左側の小屋のところには赤い目印(木に赤い紐が結び付けられている)があります。
どちらの道が正しいかわからなかったので、標識のある左側に進みました。ここから急登になり、その先はロープもある急な下りになっていました。急な下りを降りると朝鮮岩に到着です。ナイトハイクだと暗い急な下りは危ないですね。
最後に急登+急降下でヘトヘトになりました。これ無駄な労力です。
右側の道は平坦で、すぐに朝鮮岩に出ます。な、なんと楽なんだ!
朝鮮岩に付いた時に、もう一本道があったので、もしかしたらこの分岐につながっているのではないかと思い、少し歩いてみました。すると、すぐにこの小屋の分岐に出ました。
「あの急登と急な下りは何だったのだろう。。。」とガックリ。まあ、体を鍛えたと思うしかないですね。
ここは右側が平坦な道ですとか、案内板が欲しいところでした。
右側の平坦な道を進みます。
途中、木の根が出ているところがあるので滑ったり、足を引っ掛けたりしないように注意しましょう。
最後は少しだけ登りです。
朝鮮岩に到着
み、見えました!
朝鮮岩のベンチです。
ここまでの道のりをまとめてみますと、
・登山道入口(柵)からみかん運搬のレールまで5分
・みかん運搬のレール沿いの直登10分
・畑の分岐から小屋の分岐まで20分
・小屋の分岐から朝鮮岩まで3分
ゆっくり歩いて30分から40分の行程になります。
写真を撮りながら歩いてきたので、時間はアバウトです。
岩の手前にもベンチが設置されています。
岩の上は風が強いので、風が強い時はこちらで待機するのが良いでしょう。
「小屋の分岐」で分かれた道はここで合流します。
右側には海と街が見えますね。富士山は左側になります。
朝鮮岩の様子
空が開けていて、開放的な展望台のようになっています。
「温度計」
1月下旬の午後3時頃の気温は10度ちょっとでした。この日はとても風が強かったので、少しいるだけでかなり寒かったです。
登山で汗が出るので、体を冷やさないようにしましょう。空気が澄んで富士山が綺麗に見える時は寒い時期なので、防寒着などの準備はしっかりと!
風が強いので風を通さないアウターは必須です。
正面にも三角形の山が。
その奥には一本の風車が見えます。
「富士山」
左方向には静岡市の街並みと富士山が。
この日は昼ごろから雲が多くなってきました。朝鮮岩に到着したときは富士山の頭は見えていました。
「朝鮮岩でのパノラマ写真」
朝鮮岩がどんな感じになっているのか?
パノラマ写真を作ろうと、何枚か写真を撮って合成しました。
こんな感じですね。それほど広くはありません。
富士山を入れたベストな構図で撮影できるのは3名ぐらいですかね。
あんまり前に出過ぎると危険です。右側のベンチも後ろは切れ落ちているので、バランスを崩さないようにしましょう。低い背もたれしかないので、勢いよく腰掛けたりすると危ないです。
帰りの注意ポイント
帰りは
・小屋の分岐の少し先を左の登り方向へ進む
・みかん運搬レールが出てきたら、左へ進みレール沿いに下る
と覚えておきましょう。
暗かったりすると忘れがちになるのが、最後にみかん運搬レールから離れるところ。レール沿いにずっと下ってしまうと入口の柵のところに出ることができなくなります。(レール沿いに下ってしまうとどこに出るかはわかりません)
レール沿いを下っていくと、道の中央に白いテープの貼られた木が見えてきます。テープが貼られているだけなので、テープが剥がれて無い場合もあるかもしれません。
登山道の真ん中に木があるので、その木のところを右に進むと覚えておきましょう。
ここを右に曲がり数分歩けば、登山道入口へ戻ることができます。
夜撮影のマナーについて
地元の方より下記のような問題点のお知らせと写真愛好家のマナーの向上のお願いがメールで届きましたので紹介させて頂きます。地元の方々の間で、夜撮影のマナーが問題になっているそうです。
少しでも綺麗な自然が子供たちに残せる様にとの思いで、メールを送って下さいました。地元を愛されているのが伝わってくる文章でした。
(起こっている事)
・夜中に来る車の騒音
・ゴミの放置
・タバコのポイ捨て
・登り口の柵が閉めらていない
・朝鮮岩の看板が倒されていた
さらには、夜なので寒いからか、直火で火を燃やした跡があったそうです。
朝鮮岩は何年か前に山火事があり、消火するのに大変苦労したそうです。
多くの人は自然を愛し、マナーを守ってくれていますが、少数のマナーのない方の行動で迷惑がかかっているそうです。
写真を撮影できる場所は地元の方々をはじめ、多くの人の協力があって成り立っていると思います。
写真愛好家の皆様には、自然・撮影できる環境を残せるよう、マナーを守っての撮影をお願いできればと思います。よろしくお願い致します。
朝鮮岩の登山 まとめ
以上、朝鮮岩への登山ルートの案内でした。
登ってみての感想は、みかん運搬レール沿いに登ってから、小屋までの分岐が長いですね。
15分ぐらいの登山ですと楽なのですが、30分近く歩く登山になると、なかなかハードです。
富士山までの距離があるので、富士山を綺麗に写そうとすると、どうしても晩秋や真冬の寒い時期の撮影になります。
朝鮮岩(山頂)は風を遮るものが無く、風が強い時は少しいるだけで、体温が奪われていくのがわかります。
かなりの防寒対策をしていったほうが良いです。
登山道は幾つか分岐があるので、特にナイトハイクになるときは分岐を間違えないようにしましょう。