「吾妻渓谷」 〜関東の耶馬渓と呼ばれる八ッ場ダム下流の名勝
国指定名勝の「吾妻渓谷」は雁ガ沢橋から八ッ場大橋までの3.5kmにおよびます。吾妻峡十勝と呼ばれる奇岩・谷があり、険しくも美しい峡谷美を堪能することができます。4月のミツバツツジ・5月の新緑・10月下旬からの紅葉と四季折々の景観を楽しむことができます。
吾妻渓谷「駐車場・バス情報」
JR吾妻線岩島駅と旧熊の茶屋間はシャトルバスの運行を行っています。(紅葉時期限定)
シャトルバスは乗車一回大人200円、子供100円となっています。
駐車場は複数ありますが、渓谷の散策に一番便利なのは「十二沢パーキング」になります。ここはトイレも併設されており、渓谷の名勝に最短でアクセス可能になっています。普通車27台が駐車可能です。
ここの駐車場が満車のときは、少し下流に「渓谷パーキング」があり、こちらも普通車27台が駐車可能です。
上記どちらも満車のときは「道の駅 あがつま峡」の駐車場を利用しましょう。こちらは普通車95台の駐車が可能になっており、温泉「天狗の湯」が併設されています。
吾妻峡へ
十二沢駐車場からスロープを下ります。
スロープの途中、左側に山道になっている散策路がありますが、こちらはアップダウンが激しい道になっているので、写真撮影の場合は舗装されたスロープを下り、対岸の旧道(道路)を歩いていくのが良いです。
スロープを降りていくと橋が見えます。
「さるはし」という名前の橋で、とても綺麗な橋になっていました。
この辺りから、木々が燃えるように紅葉しており、期待感が高まります。
橋の上、その周辺からは紅葉した木々の撮影が可能になっています。木々の奥に渓谷の流れが入るので、奥行き感を活かした撮影ができます。
「さるはし」からは小さな滝が見えました。
紅葉に囲まれた秋の滝。
「さるはし」から下流を望む。
下流方向は川がカーブしており、あまり川は見えません。遠くに形の良い山があり、青空が入ると爽やかな渓谷の紅葉風景になります。
渓谷の様子。
とても深い谷です。
この辺りはまだ深さはあまりない方です。上流に進んでいくとさらに険しいV字谷になっています。
「遊歩道」
この道路は現在、八ッ場ダムの工事用の道路になっていて、一般車両は入れません。
時々、ダンプカーなどの工事用車両が通ります。
散策は、左側の歩道を歩きます。
日本一短いトンネルである樽沢トンネル
本当に短いトンネルです。
廃線になっているので、朽ち果てた感じが素敵です。
八丁暗がり
十二沢パーキングから八ッ場ダムまでの区間は川幅が狭くなっているので「八丁暗がり」と呼ばれています。道路からは川幅のかなり狭くなった場所が見えました。
両岸の岩に木がひっかかっており、動物は歩いて渡ることができそうです。
写真でみるとさほど高度は感じないですが、道路から谷底まではかなりの高さがあります。
遊歩道の様子。
左側の歩道を歩いていきます。
トンネルが見えてきました。
遊歩道はトンネルの左側の道になっているので、トンネルの中を通ることはありません。
名勝「吾妻峡」
この先はカーブになっています。
紅葉に包まれた遊歩道は歩いているだけでも気持ちが良いです。
遊歩道は2人がすれ違える幅があるので、立ち止まって紅葉を楽しんでいる人がいてもストレスになることはありません。
鹿飛橋へ
こちらが「鹿飛橋」の入口です。
ここから渓谷に向かって下っていきます。
まずは道路を一番奥まで行って、帰りに「鹿飛橋」を見ることにします。
道路を奥に進みます。
このあたりの右側は大きな岩が道路に被さるような感じになっていました。
対岸の紅葉が綺麗です。
ところどころに赤が入り美しい紅葉でした。
急な山の斜面も燃えるような紅葉。
吾妻渓谷は想像以上のV字谷になっていました。
「紅葉台」
見晴らしが良い場所ではないか?と期待しましたが、特に川が見えるという感じでもなく、林の中に入れるという場所でした。
「大蓬莱・新蓬莱」
遊歩道(道路)の行き止まり手前では奇岩を見ることができます。
岩を取り巻く紅葉。
紅葉の斜面の上に、大きな岩が乗っています。
「旧熊の茶屋」
遊歩道行き止まりにあるトイレです。
この先は八ッ場ダムの建設現場になっています。
ここから来た道を戻ります。
紅葉の中に浮かび上がる木。
オレンジ・赤のバランスが良い場所でした。
「八ッ場ダムの工事現場」
紅葉の奥に八ッ場ダムの建築現場が見えます。
細い通路で、すれ違うのは少し大変。
飛鹿橋を上から望む。
赤い手すりが印象的です。
飛鹿橋へ。
小さい橋ですが、すれ違うことができるようになっています。橋の上がビューポイントなので、立ち止まって渓谷を眺めたり、写真を撮影する人で賑わいます。
赤い手すりになっている飛鹿橋は、紅葉の中で映えます。
被写体としても良い橋でした。
「飛鹿橋からの眺め」
この辺りは渓谷がかなり狭くなっています。飛鹿橋の名前の通り、鹿が飛んで渡れるような狭さです。飛鹿橋に到着する少し前に小雨が降ってきました。
紅葉はみずみずしく、岩は重厚感を増し、迫力ある渓谷に写真になりました。
複雑に入り組んだ谷。
長い期間かけて削られた谷は荘厳。
竜が駆け抜けていくような空間。
谷を縦構図で。
縦構図で撮影すると、美しい上部の紅葉が画角に入ります。最上部は空が入り、渓谷の奥行きが良く出ます。小雨での撮影でしたが、晴れた日に青空が入るとまた印象が違うと思います。
橋を渡ると散策路(山道)になります。右へ行くと八ッ場ダムの建設現場が見える「見晴台」へ。左に行くと十二沢パーキングへ行くことができます(山道)。小雨が降っていたので、元の道に戻り、舗装された道路を歩いて駐車場へと向かいました。