信州 開田高原「九蔵峠」からの御嶽山〜月明かりに照らされた名峰と雲海

Camera : NIKON D800E | レンズ焦点距離 : 24mm(APS-C : 16mm)

開田高原にある九蔵峠は日本百名山・御嶽山のビュースポットとして知られています。10月の雨上がり、真夜中に雲海の撮影をすることができました。九蔵峠の様子、月明かりで撮影した雲海と御嶽山の写真を紹介します。九蔵峠は駐車場と展望台が近く、初心者でも撮影しやすい場所なのでオススメです。

九蔵峠アクセス

木曽福島側から国道361号で開田高原(西方向)に向かいます。きそふくしまスキー場、木曽馬の里を過ぎると九蔵峠になります。木曽馬の里を過ぎたあたりから上り坂となります。
九蔵峠は標高1,280mになりますが、開田高原の標高が1,000mほどになるので、峠はそれほどの標高には感じません。九蔵峠は開田高原の中央に位置しています。

九蔵峠・駐車場

[ 九蔵峠 御嶽山 ]

カーブの所に2ヶ所駐車スペースがあります。写真の手前が展望台入り口の駐車スペース、奥にも同様の駐車スペースがあります。

九蔵峠の展望台

[ 九蔵峠 御嶽山 ]

駐車スペースの奥に展望台の入口があります。奥に見えているのがあずまやで、撮影は手前のベンチ付近かあずまやからになります。少しの位置の違いですが、実際に撮影してみると手前の木々などの関係でだいぶ違った印象を受けます。

[ 九蔵峠 御嶽山 ]

あずまやには御嶽山の説明板と、噴火で亡くなられた方への献花台がありました。

[ 九蔵峠 御嶽山 ]

「展望台の様子」
ベンチが置かれておりゆっくりと御嶽山を眺めることができます。

快晴の月明かり

[ 月夜に輝く御嶽山 ]  雷雨後、雲が抜けて快晴の星空に。この後、雲海が出現しました。
Camera : NIKON D800E | レンズ焦点距離 : 34mm(APS-C : 23mm)

「雨上がり、快晴の御嶽山」
この日は午後から雨が降り、夕方には雷雨になりました。九蔵峠周辺は雲の中で視界も悪く、他にカメラマンや観光客は誰もいませんでした。
夜になって雨が上がると視界が良くなり、空には星が見えるようになってきました。展望台入口のベンチ付近から月明かりに照らされた御嶽山を撮影しました。
集落が少しあるだけで、街の光が少なく、美しい御嶽山の姿を捉えることができました。
撮影(21:47)

これだけ快晴なので国道361号の西に進んだあたり、御嶽山ビュースポット、地蔵峠からも撮影できるのではないか?と思い、車を走らせてみましたが、九蔵峠から西と東どちらに行っても雲の中で全く御嶽山が見えませんでした。

特に地蔵峠側は厚い雲に覆われており、その雲が九蔵峠側に流れているのに気が付きました。これはもしかして雲海写真が撮れるかも!と思い、急いで九蔵峠に戻りました。

雲海

[ 九蔵峠 御嶽山 ]

徐々に左側から雲が流れ込んできました。
撮影(23:30)

[ 九蔵峠 御嶽山 ]

先ほどよりかなり雲が流れ込んできて、山麓が雲に隠れ始めました。まだ御嶽山の山頂、星空は見えています。

撮影(23:45)

[ 九蔵峠 御嶽山 ]

御嶽山の山頂部分しか見えなくなり、さらに山頂部分も靄ってきました。この後、九蔵峠は雲に包まれてしまったので一度撮影を終了し、車の中で待機しました。

撮影(23:55)

30分以上休憩したところで、九蔵峠周辺の雲が消え、再び視界がよくなってきたので撮影を再開しました。

[ 雲海出現 ]  御嶽山を横切るように雲が現れました。星空と雲海のコラボレーション。
Camera : NIKON D800E | レンズ焦点距離 : 24mm(APS-C : 16mm)

九蔵峠の手前と御嶽の山頂付近がクリアに見えるようになってきました。御嶽山中腹に雲が流れ、街明かりで雲がオレンジ色に輝いていました。

撮影(00:51)

カメラ:NIKON D800E
焦点距離:24mm

[ 御嶽山雲海 ]  雷雨後、快晴となった開田高原。しばらくすると雲海が出現し、幻想的な光景が現れました。
Camera : NIKON D800E | レンズ焦点距離 : 24mm(APS-C : 16mm)

しばらく撮影していると雲海が濃くなり、御嶽山麓は再度びっしりと雲で埋め尽くされました。御嶽山頂付近にも左側から雲が流れてきているので、この後は御嶽山も見えなくなる可能性が高く、今日最後の一枚になるかなぁと思いシャターを切りました。

撮影(01:18)

[ 御嶽山 ]

「昼間の御嶽山」
翌日は朝から快晴となり、九蔵峠、木曽馬の里、地蔵峠で御嶽山の撮影をしました。夜に月明かりで撮影した御嶽山麓は深い緑で重厚な感じ、日中は爽快な感じの写真になりました。同じ場所から撮影した月明かりと日中の写真を比べてみると両者の違いがよくわかります。

古生層チャートの岩

[ 九蔵峠 御嶽山 ]

「古生層チャートの大しゅう曲」
およそ3億年前から続いている海底からの隆起活動は、全面の岸壁上部に見られるような、折れ曲り(しゅう曲)、ひきちぎれ(断層)の縞模様を作り出す大自然の造形活動でもありました。全面に見られるチャート(角岩)の岸壁は全国的にも珍しく、かつてはここも海底であったことを示す、貴重なものとなっています。

以上、案内板より

[ 九蔵峠 御嶽山 ]

「チャートの大しゅう曲」
駐車場に車を停めて車道の逆側をみるとチャートをみることができます。

九蔵峠 撮影後記

開田高原には九蔵峠、地蔵峠、御嶽山ビューポイント(農村集落と御嶽山)など御嶽山がよく見える場所が複数点在してます。九蔵峠や地蔵峠は標高の高い場所にありますので、雲海は九蔵峠、地蔵峠から狙うのが良いと思います。どちらとも車の近くから撮影することができるので、雲海が出るまで車の中で待つことができます。

乗鞍エコーラインの紅葉を撮影し、乗鞍高原が紅葉のピークになるまでしばらく期間が空いていたので、開田高原に撮影に行ってみました。開田高原は色づき始めでしたが、九蔵峠の展望台付近の木々は紅葉が進んでいました。

九蔵峠からの眺望は街明かりが少ないので、月明かり撮影、星景撮影に適してみます。九蔵峠は「信州サンセットポイント百選」に選定されているので、夕方から夜にかけての撮影がオススメです。もちろん、日中の御嶽山も美しいです。

撮影した日は「雨が降って湿度が高い」「高気圧」「風があまりない」という雲海の出やすい条件が揃っていました。天気図で今後の天気の移り変わりをみていたので、雷雨の中でもその後の晴れを待つことができたことがよかったと思います。

あらかじめ周辺の撮影ポイントの場所、標高を把握しておくと、雲の流れを見て、どこに行ったら雲海の良い写真が撮れるか予想がつくようになります。

撮影スポット詳細


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