秩父 「ミューズパーク展望台」雲海撮影ガイド 〜雲海に浮かぶハープ橋・秩父の街並みと荒川の流れ

Camera : NIKON D800E | レンズ焦点距離 : 200mm(APS-C : 133mm)

秩父の雲海スポットのひとつ、ミューズパークでの雲海撮影の紹介です。秋の雨が降った翌日はかなりの高確率で雲海が出るという秩父盆地。バスツアーが組まれたりするほど人気の雲海スポットになっています。首都圏から最も近い雲海出現スポットと言えるのではないでしょうか。雲海の写真撮影に初めて挑戦する人にもオススメの場所です。車がなくとも電車と早朝臨時バスを利用して雲海撮影に挑戦できます。

ミューズパークへのアクセス

秩父は東京から電車で90分ほどの場所に位置し、秩父ミューズパークは市街地から車で15〜20分ほどです。

雲海がブームになっており、西武鉄道が10月下旬から11月下旬の土日祝日の早朝に、西武秩父駅から秩父ミューズパーク展望台入口まで臨時急行バスを出すほどになっています。午前6時半に西武秩父駅をでて、15分後に展望台入口に到着します。

ミューズパークへの車でのアクセスは秩父鉄道「秩父駅」から西へ直進。すると秩父公園橋(通称:ハープ橋)が出てくるので、それを渡れば、ミューズパークとなっており、大変わかりやすいです。

秩父雲海スポットマップ(秩父の2大雲海ビュースポット・美の山とミューズパークを掲載)


雲海の発生する条件

雲海はどのような時によく見られるのでしょうか?
1.空気が冷え、空気中の水蒸気が水滴になる
2.上空に乾燥した空気があり、水蒸気が押さえつけられる
3.風が少ない
このような条件が揃った時に雲海を見ることができます。

秩父の地形などを考えて見ますと、秩父は盆地であり、周囲を山に囲まれています。よって、一日の気温差が大きく、風が少ない場所になっています。
秩父盆地には荒川があり、水蒸気の元となる水分が豊富です。
このような地形的なベースがあり、冷え込む秋の早朝に雲海が出現することが多くなっています。

[ 秩父ミューズパーク ]

「ミューズパークのいちょう並木」
雲海の知名度が上がる前は、ミューズパークというと秋のいちょう並木の撮影スポットとして知られていました。公園内のスカイロードの両側にイチョウが並び、例年10月下旬から11月中旬に黄金色に彩られます。

駐車場

[ 秩父ミューズパーク ]

ハープ橋を渡って公園内の道路を走るとカーブの右側にP10「展望台第二駐車場」があります。ミューズパークは広大なので駐車場ごとに番号が振られています。道路がオレンジに舗装されており、左側にはカーブミラーがあります。雲海スポットの立て看板なども置かれているのですぐにわかります。

[ 秩父ミューズパーク ]

「駐車場の様子」
駐車場はかなり広いので早朝の雲海撮影時に満車になるということはなさそうです。展望台は狭いので場所取りが大変です。

[ 秩父ミューズパーク ]

展望台入り口の看板。

[ 秩父ミューズパーク ]

展望台まで300mです。

[ 秩父ミューズパーク ]

道路からは砂利のなだらかなスロープになります。
夜は森の中なので真っ暗です。夜中に夜景や雲海を撮影に行くときはヘッドランプか懐中電灯を持って行くようにしましょう。遊歩道は整備されているのでスニーカーであれば問題ありません。

[ 秩父ミューズパーク ]

日中は自然の中の散策が気持ちの良い場所です。

[ 秩父ミューズパーク ]

途中分岐があります。右側が武甲見広場、直進が梅園です。ここは右に進みます。

[ 秩父ミューズパーク ]

少し開けていて、階段や休憩スペース(ステージ?)があります。

[ 秩父ミューズパーク ]

長めの階段が出てきます。ここを登ると展望台になります。

展望台

[ 秩父ミューズパーク ]

展望台の標高は約360mほど。年に数回の大雲海の時はこの展望台も雲海の中に入ってしまいますが、通常の雲海の時は、目の前で迫力ある雲海を満喫することができます。展望台の最前列で撮影できるのは7名程度でしょうか。

眼下に荒川とハープ橋が見える場所で、荒川から霧が湧き上がり雲海になります。

大雲海の時は標高約580mの美の山へ行くと、秩父の街並みと雲海、そして武甲山がよく見えます。

[ 秩父ミューズパーク ]

「秩父盆地の地形」
盆地の中には、高位段丘(尾田蒔)、中位段丘(羊山)、低位段丘(市街地)がみられます。昔の盆地の平坦面です。市街地の緑の帯は、段丘崖の湧水で育った樹木で、街中にも小さな段丘のあることがわかります。
盆地を取り巻く山や、東の三波川帯のなだらかな山と、南から西の秩父帯のゴツゴツした山からなり、地質の違いが地形に反映していることがわかります。

以上、案内板より

[ 秩父ミューズパーク ]

展望台から階段方向を望む。
少し長めの階段を登ると広場があります。そこから展望台まで階段をもう一度登ります。

[ 秩父ミューズパーク ]

展望台。
下から見上げるとかなり背が高い橋桁のようになっています。上にはハートマークのモニュメントが。

展望台からの眺め

[ 秩父ミューズパーク ]

ロケハンに行った時に撮影した写真です。
展望台の右方向は街並みとその奥に武甲山が見えます。

[ 秩父ミューズパーク ]

正面は秩父市街地が広がっており、左手前にはハープ橋が見えます。

[ 秩父ミューズパーク ]

展望台の左側はハープ橋になっています。

ミューズパーク雲海風景

[ ミューズパーク雲海 ]  太陽が昇り気温が上がってくると、雲海に埋まっていたハープ橋が姿を現します。
Camera : NIKON D800E | レンズ焦点距離 : 200mm(APS-C : 133mm)

「マンハッタンを彷彿させるハープ橋」
雲海が濃いときはハープ橋が見えないほどになります。夜が明けて太陽の光が差し込んでくると徐々に雲海が消えていき、ハープ橋の頭が雲海の上に浮かび上がるようになります。
雲海が消えて行くとき、ハープ橋の後ろに少しずつ秩父の街が見えてきます。雲海の白の中に少し黒い部分が入るので、立体感を出すには薄く街が見えてきたぐらいが良いと思います。

ハープ橋のアップを撮影する時は望遠レンズがあった方がいいです。持っていくレンズは標準レンズと望遠レンズ。この2つは必須だと思います。

夜中の雲海と星空の写真を撮りたい時は広角レンズも持って行った方が良いでしょう。

[ 紅葉雲海 ]  展望台からは紅葉した木々と雲海から頭を出す秩父ハープ橋の絶景が広がっていました。
Camera : NIKON D800E | レンズ焦点距離 : 70mm(APS-C : 47mm)

「紅葉と雲海に浮かぶハープ橋」
紅葉時期、展望台前の斜面は紅葉した木々の葉が綺麗です。
手前に紅葉を入れて、奥にハープ橋を配置しました。秋の雰囲気が伝わる写真になったと思います。

[ 秩父ハープ橋と街並み ]  少し前まで雲海に包まれていたハープ橋。秋色に染まる秩父の美しい街並みが広がります。

「雲海が消えたハープ橋」
雲海が消え出すとあっという間。ハープ橋と荒川の流れが見えるようになりました。少しだけ雲が残った風景も味があります。

[ 秩父秋景色 ]  雲海に包まれていた秩父の街。徐々に雲海が消え、街並みが見えてきます。紅葉と青空が美しい朝でした。
Camera : NIKON D800E | レンズ焦点距離 : 24mm(APS-C : 16mm)

「秋の秩父盆地」
雲海が消えると紅葉と秩父市街の風景に。ハープ橋がワンポイントになるので、展望台からの風景は雲海が無くても美しいです。

ミューズパーク雲海 撮影後記

雲海から透けて見える街明かりが宝石箱のようになる雲海と街明かりのコラボレーション。インパクトのある写真がSNSで広まり、秩父は雲海スポットとしての知名度が高まりました。

秋の雨の次の日はかなりの高確率で雲海が出ており、都心から近いこともあり夜中から多くの人が雲海を狙って集まってきます。

雲海の撮影当日はもう一つの雲海撮影スポットである「美の山公園」で撮影をしていました。朝になっても雲海が消えそうになかったので美の山から20分ほど移動してミューズパークに来てみました。
途中、秩父市街地は濃霧状態で、かなり視界が悪い状態になっており、車もノロノロ運転でした。先ほどまでいた美の山は雲海の上、ものの10分ほどで雲海の中を走るという体験ができました。
今度は、ミューズパークで夜中の雲海の撮影に挑戦したいと思います。美の山より雲海が近くに見えるので、迫力ある雲海写真が撮れそうです。

秩父の雲海はバスツアーなども出てきており、どんどん人が増えている感じです。平日でも美の山、ミューズパークは撮影場所が満員になるほどの人気になっています。

雲海が出やすい10月、11月は紅葉の時期でもあるので、奥秩父までドライブして、中津峡、豆焼橋と雁坂大橋、滝沢ダム、ループ橋、登竜峡、大除沢不動滝などのスポットをまわってみると良いと思います。

撮影スポット詳細

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