日本百名山「鳥海山」登山撮影ガイド 〜真っ赤に染まる鳥海湖 星煌めく鳥海山

秋田県 山形県境にそびえる日本百名山の「鳥海山」。鳥海山には七合目にカルデラ湖である鳥海湖があり、「鳥海山と鳥海湖」の構図は鳥海山を被写体にした写真の中でも特に人気があります。鳥海ブルーラインの鉾立(五合目)から鳥海湖付近の御浜小屋までは約2時間。鳥海湖は花の名所でもあり、鳥海湖までの登山客も多いです。険しい場所もなく、初心者でも挑戦できる撮影ポイントです。
象潟口・鉾立ルート
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鳥海ブルーラインの最も標高の高い場所は鉾立(ほこだて)という名称になっており、ここには大駐車場、ビジターセンター、稲倉山荘、展望台などの施設が整備されています。駐車場は300台ほどの規模になっています。鉾立の展望台からは奈曽渓谷と呼ばれる深い谷を見ることができます。
鳥海ブルーラインは日本海の眺望が良く、サンセット撮影ポイントとしても美しい風景を楽しむことができます。
鉾立は鳥海山登山の拠点のひとつになっており、ここからは象潟口・鉾立ルート(さきかたくち・ほこだてルート)と呼ばれる登山ルートを使って、御浜小屋(鳥海湖)経由で山頂に行くことができます。
今回はこのルートを使って途中の鳥海湖(御浜小屋)付近から「鳥海湖と鳥海山」の構図を狙うことにします。コースタイムは片道2時間です。
午後に鉾立をスタートし、夕暮れ少し前に御浜小屋付近に到着、夜明けまで鳥海山と星空、夜景、朝焼けの撮影をし、午前中に鉾立に下山するというスケジュールで撮影に臨みました。
鳥海湖までのルートは険しい場所もなく、登山初心者にもオススメのルートになりますが、東北の山なので夕暮れから朝まではとても寒いです。強い寒気の時は氷点下になったりしますので(実際撮影した時は朝、ザックなどが凍っていました)、夜通しの撮影に挑戦する時は防寒対策をしっかりしてから行くようにしましょう。
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登山道を少し入ると、入口にTDKと書かれた建物があり、「高松宮同妃両殿下御来荘記念」と書かれた碑が立てられていました。
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ここは「東雲荘」となっており、TDKの創業者・初代社長(地元出身)によって建設されたそうです。
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階段が始まります。はじめは遊歩道といった感じです。
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鉾立の駐車場とビジターセンター、山荘などが見えます。平野と海が一望でき、リゾート感があります。鉾立は鳥海山の五合目で標高は1,150mになっています。
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少し雲が多めになってきて、山が隠れています。何日間かこの周辺で撮影をしていましたが、鳥海山は気象の変化が激しく、刻々と状況が変わっていきます。
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登山道を歩いて行くと展望スペースがありました。ここからは日本海の大パノラマが広がります。
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登山道脇の奇岩。
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登山道から見える深い谷。
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白糸の滝の案内板
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白糸の滝。
登山道から見える絶壁を三段ほどの滝が流れ落ちています。
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にかほ高原の風車と日本海。
鳥海山周辺は数日に渡って撮影を行ったので、にかほ高原の風車も撮影に行きました。こちらもオススメの撮影スポットです。
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影になる谷。
陽の当たるところと当たらないところの陰影の差がより谷の険しさを表します。
右上には鳥海山の山頂が少し見えています。
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所々、歩きやすいように木道のようになっています。
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先ほどの展望台が見えます。かなり高い所に位置しています。ドライブで鉾立に来た方は、この展望台までは簡単に行くことができますので、ここまで足を伸ばしてみると良いと思います。特に案内が無い場所なので、登山をした人でないと、この展望台には気付かないと思います。
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雲に隠れる鳥海山。
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登山道を歩く人。
登山道を歩いているとそんなに険しいところを歩いている気はしないのですが、結構な絶壁の上を歩いていることがわかります。(登山道横の木々の背が高いため、こんなところに登山道があることは、この位置からの眺望を見るまでは気が付きませんでした)
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鳥海山の険しい谷。
緑と岩のバランスが良く、山岳を感じられる構図。
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夏の終わりの登山だったので、少しずつ木々も色を変え始めています。
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光輝く日本海。
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登山道と姿を見せた鳥海山。
この登山道は急なところはほとんどありません。なだらかで距離が長いイメージです。
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なだらかな緑の絨毯と青空。
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木々の背丈が低くなり、開放的な登山道。
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雲の影が山に映る。
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青空が爽快な登山道。
この辺りの登山道はスカイライン。眺望抜群です。
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爽快な青空。
雲が山に影を作り陰影がとても綺麗。
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登山には最高の天気。
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鉾立から1km地点、賽の河原まで900m。
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紅葉の時期は美しくなるであろう山の斜面。
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笹に囲まれる登山道。
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たくさんの下山者とすれ違います。「これから登山ですか?」と声をかけられることが多かったです。夜通しの撮影が目的なので、登山者とは行動が逆になっているようです。
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登山道から海側を望む。
人気の百名山なので登山者がとても多いです。
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緑のもこもこした先に小さく御浜小屋が見えました。
まだかなり距離があります。
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まだまだ続く登山道。
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賽の河原に到着。
鉾立から1.9km。
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緑の笹の中をひたすら歩く。
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遠くに鉾立が見えます。
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夕日で光輝く海。
左奥の光っているところは空ではなく、夕日が反射して光っている日本海。
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大きな横長い山が横たわっています。
力強く幻想的な光景。
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この辺りは平らな部分が多く、面白い模様を見ることができました。
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御浜小屋まであと少し。
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小屋前に到着。
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鳥居がありました。
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小屋の裏側に通路があります。
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大きく見える鳥海山。
ここまでくると山頂部分がかなり大きく見えます。
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鳥海湖全景。
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御浜小屋周辺。
登山道を登って来たときは一つしか建物が見えませんでしたが、稜線に出ると幾つかの建物が並んでいます。
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雲が消え始め、全貌をあらわす鳥海山。
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長坂道と鳥海湖の分岐。
ここから鳥海湖に降りることができるようです。(今回はこの手前で撮影するので、鳥海湖に方向には行きませんでした)
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鳥海湖へ続く木道。
この角度からは鳥海湖が見えなくなります。木道の先のくぼんだ所に鳥海湖が隠れています。
鳥海山からの夜景
![[ 鳥海山 ]](https://www.pixpot.net/img/photos/3/1/s_9dc71b399109f6a5e39c8f53a4d5b5ce.jpg)
夜は平野の夜景が美しい。
手前の斜面が入ると高度感のある写真に。
鳥海山星景色
![[ 鳥海山 鳥海湖 ]](https://www.pixpot.net/img/photos/3/1/s_91b4a24413d88f4eb89af7e028efb94b.jpg)
夜は晴天で星が綺麗に見えました。
鳥海山を登る人のヘッドランプのラインが見えます。
鳥海山朝焼け
![[ 鳥海山 朝焼け ]](https://www.pixpot.net/img/photos/3/1/s_803b409fcfe1f38fc8241182b0416b2b.jpg)
真っ赤に染まる鳥海湖と鳥海山。
鳥海山のゴツゴツした表情、水鏡の鳥海湖、狙っていた絶景が目の前に。
幻想朝焼け 鳥海山と鳥海湖
![[ 鳥海山 沸き立つ雲 ]](https://www.pixpot.net/img/photos/3/1/s_69365d8e2a9a7d91a8099345e9d21678.jpg)
朝焼けが終わる頃、鳥海湖の上に雲が湧いてきました。
早朝は御浜小屋に宿泊している登山客もこの朝焼けを見にきていました。
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朝焼けが終わると鳥海山の上に秋の雲が現れ、鳥海山のシルエットが浮かび上がりました。
鳥海湖・御浜小屋の朝景色
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朝焼けが終わり空が明るくなると、小屋の前に登山客の姿が多くなっていました。
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撮影場所付近から見た御浜小屋。
御浜小屋まで近いので気分的に安心感があります。
銅森
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鳥海湖付近からは丸い丘のような山が見えます。これは銅森という山になっています。その奥には雲の上に顔を出す月山が見えました。
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昨日は雲が多く、この山の奥が見えませんでしたが、今日は快晴となり、水平線まで見渡すことができました。
鳥海山ジェット気流
![[ 鳥海山気流 ] 激しい気象の変化が、劇的な風景を創り出します。](https://www.pixpot.net/img/photos/1/14/s_a6cb41585768112b93191df27b13757f.jpg)
鳥海山にぶつかる気流。ジェット気流のような雲の流れが見えました。
ここは秋田県にかほ市側から鳥海スカイラインを走り、鉾立の駐車場の5つほど手前のカーブ付近で撮影しました。ここには10台程度駐車できるスペースがあり、深い谷と鳥海山の山頂付近を眺めることができます。