日本百名山「岩木山」登山撮影ガイド 〜青森県最高峰の津軽富士、独峰ならではの360度の大パノラマを満喫

岩木山は独立峰で津軽平野から望んでも存在感があり、また9合目から山頂部を見上げても形の良い山です。日本百名山としては簡単に山頂に立つことができる山のひとつになっています。今回は9合目付近から山頂部分の撮影、山頂までの登山行程を紹介します。
岩木山へのアクセス・駐車場
岩木山には津軽岩木スカイラインがあり、8合目まで車で行くことができます。スカイラインは全長約10kmで69のカーブがあります。麓付近はブナの原生林が広がり、眼下には日本海のパノラマが広がります。スカイラインは午前8時〜午後5時の営業となっており、最終入場時間は午後4時となっています。
スカイラインの料金は普通車1,800円、軽自動車1,500円です。
8合目からは日本海の七里長浜、小泊岬、遠方には北海道まで見渡すことができます。
駐車場からリフトで9合目へ
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8合目の駐車場に到着するとそこからリフトで9合目まで行くことができます。リフトは上りが午前9時〜午後4時、下りが午前9時〜午後4時20分となっています。リフト料金は大人片道600円、往復900円です。
撮影機材が多かったのでリフトを利用して9合目まで行くことにしました。
今回の撮影スケジュールは日中に山頂へ登頂し、夜に月明かりに照らされた岩木山と夜景の撮影をし、朝に8合目の駐車場に下るという形になっています。
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撮影当日は青空に程よく雲が流れていました。
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高度が上がるにつれて、駐車場がどんどん小さくなっていきます。奥には海岸線と日本海が見えます。
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スキー場の二人乗りリフトと同様の形式です。ゆっくりと運転されているのと、下の斜面からそんなに離れていないため怖さはありませんでした。
9合目の様子
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9合目に到着です。
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リフト乗場のすぐ近くに休憩所がありました。この建物は24時間開放されています。
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岩木山高山植物散策道案内。
9合目の周辺はイワキコザクラ(みちのくこざくら)という高山植物を見ることができます。この花は岩木山固有の植物と言われています。
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岩木山鳥ノ海噴火口 標高1,470mの看板。岩木山には大きな噴火口があります。
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「山では右登り、右降りを守るようにしましょう。」
ここは観光客も多い場所なので、山登りのルールを知らない人のためにルールを知らせる案内板があります。
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岩木山の後ろから大きな雲が流れています。
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津軽平野と海の大パノラマが広がります。
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岩木山の山頂に登る方向とは別に、休憩小屋の裏側に登る道があります。
岩木山の眺望が良いのではないかと思い、登ってみました。
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リフト乗場が下に見えます。
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日本海と逆方向を見ると山並みが広がっていました。
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堂々とした姿の岩木山とグラデーションの美しい空。
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太陽の周りにはハロ(暈)が見えます。
ハロとは、太陽・月に薄い雲がかかった時に見える光の輪です。
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ピンクの花と岩木山。
ゴツゴツした火口の岩と優しい色の花。秋の雲が美しい。
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岩木山の噴火口。
9合目付近に迫力ある火口の姿が。
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登山道を進むと岩木山の形が変わってきます。右側と左側に岩があることがわかります。9合目のリフト乗場付近からは登山道が正面に見えましたが、ここからは登山道がかなり左側に見えます。
山頂への登山道と逆側の道からの眺望紹介でした。
9合目のリフト乗場付近に戻ることにします。
岩木山 山頂へ
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リフト乗場から5分進んだところに案内がありました。
このあたりは岩が多く、荒々しい感じです。
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リフトの最終乗車の時刻が書かれた看板です。
登山に夢中になっていると帰りの時間を忘れる人が多いのか、リフト終了の時間になると放送でも何回か注意を促していました。リフトが終了すると登山道を使って8合目の駐車場まで下山することになります。
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ここが駐車場(8合目)へ下る登山道の入口になります。9合目からの登山だと30分で山頂に着いてしまうので、登山を楽しみたい人は8合目からリフトを使わずに歩いてきたほうが山登り感覚を楽しむことができます。写真撮影の場合でも体力のある人は8合目から9合目まで歩いても良いと思います。
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山頂まで25分の表示板。
百名山の中で最もコースタイムが短いルートの一つではないでしょうか。
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迫力ある火口を近くで見ることができます。
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駐車場がかなり小さく見えるようになりました。
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駐車場から下はなだらかな山並み、そして平野、その奥には日本海が広がります。
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登山道付近の様子。
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大倉岩。
進入禁止と書かれています。
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山頂まで20分。
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大きな岩に赤い文字でリフト乗場の方向が示してあります。
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手形のついた石。
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大倉岩を別の方向から。
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対馬正美君殉職の地。
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大館鳳鳴高校山岳部遭難者慰霊碑
昭和三十九年の一月六日に遭難事故が起きました。
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大館鳳鳴ヒュッテが見えます。
高校生の遭難事故後に作られた避難小屋のようです。
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左右から延びる稜線が3重のV字谷に。
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鳳鳴ヒュッテの由来。
昭和三十九年(1964年)一月六日、本校山岳部生徒が厳冬の岩木山に百沢口より登頂、下山途中猛吹雪のため遭難し、四名が夢多い青春の志半ばにして大鳴沢(鯵ヶ沢町)の雪の中に散った。
このヒュッテは彼たちの御霊を鎮め、再び悲劇の起こらぬことを願って、冬期登山の避難小屋として全国から寄せられた多くの方々の善意をもとに、岩木町が建設、昭和四十年九月二十二日に竣工した。
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ヒュッテには鐘が付けられています。
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大館鳳鳴ヒュッテの中の様子。
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ヒュッテの先から急登になります。
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山頂へ向けての急登斜面。かなりの傾斜があります。
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登山道を登ると赤い屋根のヒュッテがどんどん小さくなります。短時間でリフト乗場と同じ高さまできました。リフト乗場からヒュッテまで一度下り、そこからまた登っていることがよくわかります。
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大きな岩が斜面にたくさんあります。斜度はありますが、道は整備されているので登りやすいです。
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リフト乗場を見下ろすようになってきました。リフト乗場の横の円形の休憩所、その左側の稜線が先ほど撮影していた、山頂とは逆方向の登山道になります。
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9合目から山頂までは30分ほどです。あっという間に山頂が近くなってきました。
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途中、平らな場所が出てきます。
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タイムカプセルが埋めてあるようです。
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平らなところを過ぎるともう一度急登になります。ここから山頂まではもうすぐです。
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山頂にはトイレ、避難小屋、神社があり、山頂としては広いスペースになっています。
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山頂にあるトイレ。
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トイレの中はとても綺麗でした。山頂にトイレがあるのは便利です。
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避難小屋の中。
綺麗とは言えませんが、何かあった時に寝ることはできる状態でした。
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神社の建物を再建するようです。
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赤い鳥居がありました。
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雲間から見える平野。
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山頂の隅に祠と小さな赤い鳥居があります。
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山頂から見た9合目と8合目の駐車場。
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登山客は岩の上に腰掛けて休憩しています。山頂が広いので、グループでの登山でも楽しいランチタイムを過ごすことができます。
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岩木山山頂 1,625mの標。
石で作られたオブジェ。中には鐘がありました。
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360度のパノラマが広がります。
撮影時は雲が多く、雲の切れ間から少しだけ下の様子が見える程度でした。
岩木山の風景写真
![[ 突風のドラマ ] 強風の中、一瞬視界が開けました。](https://www.pixpot.net/img/photos/1/13/s_00f0d869539f71a6f7ea67142bcf809c.jpg)
夕暮れ時、辺りは雲に包まれ、強風が吹き荒れました。一瞬雲が抜けると目の前に、オレンジとパープルの美しい光景が広がりました。
![[ 岩木山 ]](https://www.pixpot.net/img/photos/3/1/s_fb9364a894929431c6c2bf5bbc4aacc6.jpg)
9合目から月明かりで岩木山を撮影。
緑に包まれる岩木山。噴火口が荒々しく特徴的です。
岩木山の後ろには弘前の夜景が輝いていました。
![[ 岩木山 ]](https://www.pixpot.net/img/photos/3/1/s_ead0d6e0c93e5afbfb595b42d3e333c3.jpg)
弘前の夜景。
岩木山は夜景の撮影スポットでもあります。
岩木山のタイムラプス(動画)
撮影後記
岩木山はアクセスが良く、9合目に綺麗な休憩小屋、山頂に避難小屋とトイレが整備されており、夕方から朝方にかけての撮影がしやすい環境でした。夜に岩木山を撮影すると夜景とのバランスがとても良く、美しい写真を撮ることができました。
東北の山は夏でも夜はとても寒いので、撮影時にはダウンジャケットなどの装備で撮影に望みましょう。
日中の撮影でも、岩木山の勇姿・山頂からのパノラマ・弘前の街・高山植物と被写体が豊富なので、何パターンもの写真撮影を楽しむことができます。