「上発知のしだれ桜」撮影ガイド 〜孤高のシダレザクラと残雪の武尊連峰
群馬県沼田市の上発知(かみほっち)地区、段々畑の丘の上にある「上発知のしだれ桜」は赤いお地蔵さんとシダレザクラの写真で有名になりました。開花の時期にはカメラマン、観光客が多く訪れます。樹形がとても美しい、高台の上にあることから人工物が映りにくい、背景に残雪の武尊連峰が聳えているという好条件が揃った撮影ポイントです。
関越自動車道「沼田IC」から10kmほどの場所にあり、車でのアクセスも良いです。駐車台数は少ないですが駐車場も整備されています。
上発知のシダレザクラへのアクセス
関越自動車道「沼田IC」付近から、県道266号で北上します。関越道を越えてから上発知のしだれ桜までは7〜8kmほどの距離です。しだれ桜の駐車場の入口までは一本道です。
県道266号を北上していくと、上発知という交差点が現れます。この交差点が出てくると、桜まで1.2kmほどになります。
上発知のしだれ桜駐車場へ向かうには、写真の消火栓の手前を左折します。電柱と農耕機の小屋の間を入っていきます。道は狭いです。(右手前には玉原山荘さん、少し先には上発知北部住民センターがあります)
右側に「星の降る森」というキャンプ・コテージ・バーベキュー施設の案内板があります。この看板の手前に上記の入口があるので、ここまできてしまうと行き過ぎなので少し戻りましょう。
駐車場に近づくとしだれ桜が見えてきます。周囲は小高い山で、その谷間の段々畑の中に桜はあります。
県道から農道に入り、突き当りを右折します。左側に砂利の駐車場があります。
桜の南側には農道が通っており、ここからは桜を見上げるような構図になります。桜の根元付近にはお地蔵さんがありますが、この年は赤い衣装は着けられていませんでした。
残雪の武尊の山々が奥に見えます。
桜の南側は段々畑が続いています。桜から遠くなるにつれ、周囲の民家が視界に入ってきます。(桜が小高い丘の上に立っているので、近くから撮影すると周囲の人工物が消えるようになっています。)
西側から見た桜です。桜の西側には南北に農道が走っています。農道の横が私有地で緑の柵が設けられているので桜のアップ写真しか狙えません。夜、星と桜の写真を撮る場合はこの方向から撮影している人が多かったです。
桜の北側になります。こちらからは、下から見た桜の形とはかなり違った形に見えます。逆光や斜光に浮かび上がる桜の撮影には向いています。背後が濃いグリーンの木々になっているのが良いです。
上発知のしだれ桜周辺には2ヶ所の桜の名所があります。撮影の帰りに立ち寄ると良いと思います。
発知のヒガンザクラ
上発知のひとつ手前には「発知」地区があり、そこを見渡す高台に「発知の彼岸桜」があります。苗代の時期に開花するので、別名「発知の苗代桜」と呼ばれています。推定樹齢は500年と言われ、昭和32年には群馬県指定天然記念物になりました。
上発知のシダレザクラに比べ、満開の時期が5日〜10日ほど早く、上発知のシダレザクラが満開の時にはピークが過ぎていることが多いです。樹勢が良くとても立派な桜なので、上発知の帰りに寄ってみると良いと思います。
近くには果物販売所などがある綺麗な農道が走っており、桜の近くに駐車スペースが設けてあります。桜の丘の下の道路から観桜する形になっています。※丘の上に登ることはできません。
天照寺のシダレザクラ
発知のヒガンザクラから南に向かって約2kmほどのところにあるしだれ桜で、赤い本堂が印象的な場所です。桜の向かい側に5台程度駐車できるスペースがありました。知名度が低いので、訪れる人は少なく、ゆっくりと撮影ができる場所です。
上発知の交差点から西へ向かうと「利根沼田眺望ライン」で月夜野に出ることができます。月夜野には利根川と残雪の谷川連峰の撮影スポット、国道17号で苗場スキー場方面に向かうと「赤谷湖」があります。赤谷湖は桜の撮影ポイントにもなっています。
大中島公園
群馬県みなかみ町にある公園。利根川に隣接しており、谷川岳の眺望が良い。春には桜並木が楽しめる。
赤谷湖(相俣ダム)
群馬県みなかみ町にあるダム湖で三国山、小出俣山、爼嵓などの山々の眺望が良い。湖畔には猿ヶ京温泉がある。
赤谷湖周辺には「お助け桜」「下馬の枝垂れ桜」があります。