青森県十和田市「蔦沼」シンメトリー撮影スポット。〜深い森と空を映し出す水鏡。

Camera : NIKON D7100 | レンズ焦点距離 : 25mm(APS-C : 17mm)

南八甲田山麓にある蔦温泉周辺には「蔦沼」をはじめ、幾つかの沼がブナの森の中に点在しています。その中でも駐車場から最も近く、カメラマンに人気が高い「蔦沼」を紹介します。

紅葉時期の「蔦沼」は早朝に太陽が当たると「広葉樹の森」と「シンメトリーの湖面」が真っ赤に染まります。JR東日本のポスターに紅葉風景が採用され、知名度がさらにアップしました。

蔦沼周辺は赤倉岳の噴火により数多くの沼が誕生しました。
これらの沼を「蔦の七沼」と呼びます。
「蔦沼、鏡沼、月沼、瓢箪(ひょうたん)沼、菅沼、長沼、赤沼」の7つの沼が含まれます。

蔦温泉ビジターセンターからは「赤沼」を除く6つの沼を散策できる「沼めぐりの小路」が整備されています。

[ 蔦温泉ビジターセンター ]

蔦沼への入り口にある「蔦温泉ビジターセンター」です。
ここから森の中へと続く遊歩道が始まります。

ビジターセンターの中でこの付近の情報収集ができます。
きれいなトイレがありました。

[ 蔦沼 遊歩道 ]
Camera : NIKON D800E | レンズ焦点距離 : 16mm(APS-C : 11mm)

バリアフリーの木道は車椅子でも散策を楽しめるように工夫されています。
ブナ林のトンネルを抜けると蔦沼です。
八甲田周辺はブナの木が多く、そのスケールに圧倒されます。

[ 撮影場所 ]  水面に沿って遊歩道があります。幅もあり三脚を使用して撮影できます。

森を抜けると空が広がり開放的な空間に。
深い森が透き通る水面に映っていました。
沼に隣接している木道です。幅が広く三脚を立てて撮影できます。

朝陽に照らされる紅葉の写真は、この木道から対岸を狙うようです。
紅く染まる森が水鏡に映る光景を見てみたいと思いました。

[ 蔦沼の解説 ]

蔦沼の案内板がありました。

蔦沼は遊歩道沿いにある沼の中で最大。
周囲1km、面積6ヘクタール。
沼の左奥の山が標高1298mの赤倉岳。
この山の噴火によって蔦七沼が誕生しました。

沼の水は透明度が高く、コイ、イワナなどの泳いでいる魚を見ることができました。

[ 湖畔の立ち枯れ ]

遊歩道からは印象的な枯れ木、沼に沈む倒木や水草、浮き島などを見ることができます。
被写体が豊富な場所だと感じました。
風が吹くと穏やかな水面に白波がたち、雲間から光が射し込むと森が立体的に見えました。

手前が草紅葉になってきていたので、夏から秋への移り変わりを表現したような写真にも挑戦できます。

[ 深静 ]  夏の深い緑に包まれた蔦沼。湖畔の木々が美しい。

対岸の白い木を望遠レンズで切り取りました。
水面から木が生えているようです。

紅葉時期も素晴らしいですが、緑の季節も引けを取らない美しさです。
訪れる人も少なく静かに撮影を楽しむことができました。

[ 蔦沼 ]

沼に迫り出す樹々、立ち枯れ、浮島など、レンズを交換しながらじっくりと撮影できます。
光の変化で表情がかわるので時が経つのを忘れてしまう場所です。

[ 空と緑を映す水面 ]
Camera : NIKON D7100 | レンズ焦点距離 : 25mm(APS-C : 17mm)

青い空、白い雲、深い森を映す水鏡。

夢中で撮影していると空に浮かぶ積雲から雨が落ちてきました。
その時の光景を連続撮影した写真でタイムラプス動画にしてみました。
目紛しく変化する光や、水鏡に吹く風の状況が良くわかります。
蔦沼を訪れる際の参考にご覧ください。


・水面ぎりぎりまで広葉樹に覆われた森。
・日当りの良い南向きの斜面で、山全体に太陽光が届く地形。
・水辺で湿度が高く葉に潤いがある。
・冷え込みの厳しい地域で寒暖差が大きい。
紅葉が美しくなる条件が整っていて、秋には絶景が広がる撮影スポットなんだと思いました。

[ 波紋模様 ]  空を映す水鏡にできた波紋。雨あがり森から水滴が落ちてきました。
Camera : NIKON D7100

雨上がり樹々から落ちる水滴で出来た波紋模様。

[ 小さな花 ]  遊歩道の脇に咲く花。

木道脇に咲いていた可憐な花。

[ 木漏れ日 ]  やさしい光が深い森に降り注ぎます。

木道に差し込む木漏れ日。
植物を切らないようにして木道が整備されていました。

バリアフリーの遊歩道はここまでになっています。
蔦沼周辺の他の沼へはここから行くことができます。

蔦七沼への玄関口「蔦温泉」の紹介

[ 蔦温泉 ]

蔦温泉の広い駐車場です。
停まっている車はレンタカーが多かったです。
電車などで来て、現地でレンタカーを借りて旅する人が多いようです。

[ 蔦温泉 売店 ]

駐車場付近にある売店です。
この付近はお店があまりないので、お店があると助かります。

八甲田・十和田湖・奥入瀬渓谷周辺は店が少ないので、車中泊する人は、食料・水などを多めに車に積んでいきましょう。
観光地なので水2リットルが200円以上だったりします。

[ 蔦温泉 トイレ ]

駐車場にあるトイレです。

[ 蔦温泉 ]

蔦温泉にはバス停があり、青森駅からバスを利用して訪れることができます。
十和田湖・奥入瀬渓流にも行くことができます。

[ 蔦温泉 ]

蔦温泉のバスのロータリーです。
訪問時は本館が工事中でした。
この周辺には何個か池がありヒツジグサなどが咲きます。

[ 蔦温泉 ]

日帰り温泉もあります。
沼めぐりの後は温泉で汗を流すと良いでしょう。

[ ススキ ]  蔦沼への玄関口 蔦温泉の日帰り温泉
Camera : NIKON D7100 | レンズ焦点距離 : 25mm(APS-C : 17mm)

日帰り入浴の施設です。
ススキが秋の訪れを感じさせます。

[ 蔦温泉 ]

レトロな赤いポストがありました。

[ 大町桂月 ]

大町桂月と蔦温泉の説明がありました。

大町桂月は明治・大正期を代表する文人の一人。
明治2年高知市の旧武士の家に生まれる。
東京帝国大学国文学科在学中から詩文を次々に発表。
明治41年はじめて十和田湖を訪れ、その絶景に魅了される。
大正14年に本籍を蔦温泉に移した。

[ 大町桂月 ]

こちらは大町桂月の没後70年の記念碑です。

[ 蔦温泉の池 ]

駐車場付近には葉で覆われている池もありました。

[ 蔦温泉 ]

他の池にはコイが泳いでいました。
レンズを向けるとエサをもらえると勘違いして寄ってきます。

[ 蔦温泉 ]

水面にピントを合わせたら面白い写真になりました。

[ 初秋 ]  赤く色付く葉。朽ちた木が植物に覆われていました。

朽ちた木に秋の気配を感じる葉が巻きついていました。

東北地方は秋の訪れが早いのか9月初旬には色付いた植物がありました。

1時間程度で6つの沼を周回できます。大自然に包まれ雰囲気のある遊歩道を20分ほど歩くと次の沼に行けるので、コンパクトでとても良い散策路です。

[蔦沼周辺の散策ルート(時間)]
ビジターセンター → 15分 → 蔦沼
蔦沼 → 15分 → 鏡沼
鏡沼 → 5分 → 月沼
月沼 → 15分 → 長沼
長沼 → 20分 → 菅沼
菅沼 → 10分 → ひょうたん沼(ビジターセンター)

撮影スポット詳細

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