「奥只見湖」紅葉撮影ガイド ~新潟 福島県境の秘境。ブルーの湖と紅葉の絶景スポット
奥只見湖は新潟県と福島県の境にある奥只見ダムによって造られた人造湖です。ここは秘境中の秘境と言っても過言ではないでしょう。2,000m級の山々に囲まれた湖、その周囲の山々は広葉樹が広がり、秋には色鮮やかな紅葉になります。枝折峠の滝雲、霧の湧き立つ湖、冠雪した山々と、被写体満載のエリアです。
奥只見湖へのアクセス
新潟方面からは関越自動車道「小出IC」(又は国道17号)から国道352号に入り東へ進みます。途中で左に入り、県道50号「奥只見シルバーライン」に入ります。このまま352号を進み、枝折峠経由でも奥只見湖に行くことができますが、峠道で大変なので、シルバーラインを使うことをお勧めします。
奥只見シルバーラインは奥只見ダムを造る際に建造された工事用の道路を観光道路化したもので、約22kmの長さのうち、18kmがトンネル!になっています。約20本のトンネルが続きます。
シルバーラインの最終地点はダム堤(駐車場・レストハウス・スキー場)になっています。紅葉撮影の場合は奥只見湖西岸の銀山平に出て、そこから枝折(しおり)峠、銀山平、樹海ライン(奥只見湖南岸)を走るのが良いでしょう。
福島(檜枝岐村)側からは国道352号を西へ。尾瀬の玄関口である「沼山峠」入口を通過し、道なりに走ります。やがて奥只見湖の南端に出て、そのまま湖の南岸を走れば、銀山平に出ます。
道はかなりカーブの多い山道です。
※奥只見湖周辺にはガソリンスタンドがないので、新潟側は魚沼市の小出、福島側は檜枝岐村で満タンにしてから行きましょう。紅葉撮影で湖の周りを走り回るとかなりガソリンを使います。1泊2日の撮影でガソリンがほとんどなくなり、小出まで戻ってガソリンを入れて、再度撮影に望みました。
銀山平 遊覧船乗場付近
この日の朝は銀山平から山を登ったところにある、枝折(しおり)峠で滝雲を狙っていました。夜中には奥只見湖に雲海がでていましたが、滝雲にはならず。
明るくなってきた頃、銀山平まで下りて、朝霧と紅葉の撮影に望むことにしました。
朝陽が当たり始めた水面からは水蒸気が上がってきていました。
樹海ライン(奥只見湖南岸)からの撮影は早朝、午前中の早い時間帯がおすすめです。奥の方に行くと、トップライトで撮影したほうが良さそうな場所もあります。
「モノトーンの世界」
静かな朝の湖に柔らかい光が差し込んできました。
湖畔の木々がシルエット状になり、味のある風景写真に。
更に光が強くなってきたので、湖岸にあった、扇型の木を主役に撮影してみました。
朝の躍動感がよく出ました。
まだ対岸の紅葉朝霧でよく見えていません。
しばらくは、手前の岸の木を主役にして撮影を楽しみました。
湖岸の紅葉
朝霧が少しずつ消えていくと、対岸の山々の紅葉が目に飛び込んできました。
奥只見湖周辺の山々は、ブナやカエデなど広葉樹の木々が多く、山一面が秋色に染まります。
まさしく全山紅葉!凄い景色です。
薄暗い山の斜面に朝の光が届きます。
気温は低く、とても寒い朝でしたが、少しずつ暖かくなってきました。
日陰と日向との対比が美しい。
朝霧が消えていく。
太陽の光が強くなってくると徐々に朝霧が消えていきます。
紅葉の斜面を漂う雲。
朝陽のライン。
朝陽によって山の斜面にライン上の陰影が。
静かな紅葉。
細長く、背が高い木々が美しい。
とても繊細な紅葉です。
「光の揺れ」
朝霧を通過してきた柔らかい光が山に当たると、紅葉がより立体的になります。
薄く霧がかかっているのでより幻想的な紅葉風景に。
朝霧が残っているところを狙って撮影。
刻々と霧の状況が変わっていくので、左右にレンズを振りながら、忙しく撮影。
「秋から冬へ」
紅葉の斜面を対角線に配置。光が当たらない奥は寒々しく、陰と陽が同居する世界。
早朝の柔らかい光はとても良い感じでした。
ここまでの写真は銀山平の船着き場から、樹海ラインを少しだけ入ったところにある駐車スペース(砂利)での撮影になっています。
奥只見湖 南岸を福島方面へ
朝霧が消えたので、いよいよ奥只見湖の南岸へと突入。
道路の左右、正面どこを見ても紅葉。
これからどんな風景に出会えるのか楽しみです。
冠雪した山々
カーブのところで冠雪した山々が見えてきました。
ここも良い撮影ポイントです。
道路を入れてドライブコース風の写真に。
紅葉・冠雪・青空の三段紅葉を満喫。
「三段紅葉と漂う雲」
ここに到着したときには、まだ雲が多く、山がはっきりと見えませんでした。
しばらく待っていると徐々に山が姿を現しました。
やがて雲が消え、山がはっきりと見えました。
この辺りは紅葉のピークを過ぎていました。
道は細くなり、カーブが多くなります。
真っ赤な紅葉の中を走っていく感覚です。湖岸に流れ込む小さな沢沿いに作られた道路は、湖岸を舐めるように走ります。カーブだらけで運転は少々大変。
「紅葉滝」
山の斜面に滝が見えました。
かなり進んだところに橋があります。
この周辺の紅葉は赤と黄色のバランスが良く、とても綺麗でした。
「橋からの眺望」
橋からは奥只見湖に流れ込む川の流れが見えました。
急峻な谷の間を川が蛇行しています。早朝だったので谷の底までは光が届いていません。
日陰のヒンヤリ感が伝わる写真になりました。日中のトップライトで撮影すると印象がかなり変わると思います。もう少し先まで進んで撮影して戻ってくる途中に、再度撮影するのが良いでしょう。
ここも良い撮影ポイントでした。
橋の周辺の紅葉。
「橋からダム湖を望む」
流木がびっしりと水面に浮かんでいました。
「真っ平らな山」
山頂がとても平ら。途中からこの山が見えてきました。
とても気になる山です。一度見ると、頭から離れなくなるような形。
「岩山」
大きな岩が何個も並んだような山。
「紅葉壁」
この山は壁のよう。赤く染まった大きな絶壁。
高いところから山とダム湖が見える場所があります。
迫力ある山です。奥只見湖周辺の山は全部が燃え上がるような紅葉です。
紅葉する山々
「奥只見湖俯瞰」
道はだんだんと標高が高くなり、ダム湖を俯瞰できる場所が多くなってきます。
道路脇の紅葉が赤く美しい。
「奥只見湖の眺望」
ものすごい規模の湖なので、道路からはほんの一部しか見えません。
枝折峠付近の山々
「冠雪モルゲンロート」
早朝に枝折峠で滝雲を狙っていて、奥只見湖に下りてくる途中に撮影しました。
寒々しい冠雪した山が、真っ赤に染まりました。
モルゲンロートが終わると、紅葉した山の斜面が真っ赤に。
スケール感の大きな風景。
峠から湖までは標高差があるので、紅葉の進み具合がだいぶ変わります。