「秋の栗駒山」撮影ガイド 〜東北随一の錦秋の稜線

Camera : NIKON D7000 | レンズ焦点距離 : 27mm(APS-C : 18mm)

奥羽山脈中部に位置する栗駒山は宮城、岩手、秋田の三県にまたがる標高1626mの山です。山容の美しさから二百名山の一つに数えられ特に秋の紅葉シーズンは多くの登山者で賑わいます。

主な登山道としては宮城県側からのいわかがみ平を起点とするルートと岩手県の須川温泉ルートの二つが有名です。

今回は午前中の順光による写真撮影に焦点を当てて宮城県側からの栗駒の秋を紹介していきます。

[ いわかがみ平の夕景 ]  茜色の空が明日の好天を予感させます。
Camera : NIKON D7000 | レンズ焦点距離 : 42mm(APS-C : 28mm)

宮城県側から栗駒山を目指す場合は標高1113mのいわかがみ平が起点となります。

いわかがみ平までの県道は全ての区間で舗装されていて比較的走りやすいです。

[ 栗駒山 ]

駐車場には約100台駐車可能です。ただし紅葉シーズンの休日は朝6時には満車になってしまうほど混雑します。

満車になってしまった場合は朝7時から交通規制がかけられます。その場合約3.5km下の「いこいの村広場」に駐車して無料のシャトルバスに乗り「いわかがみ平」へ向かうことになります。

よって夜の内に入って車中泊するのが安心です。なお丸で囲っている部分はトイレに一番近い駐車場です。

[ 栗駒山 ]

トイレは水洗で掃除が行き届いています。ただし慢性的な水不足により水が出なくなることもあります。

2017年の時点では井戸を掘削中なので完成すれば給水車の運用は無くなることでしょう。

[ 栗駒山 ]

駐車場からも栗駒山を見る事が出来ます。右が東栗駒山で左が栗駒山の頂です。左端の建物はレストハウスです。

[ 栗駒山 ]

案内板には登山コース等の情報が記載されています。

[ 栗駒山 ]

いわかがみ平からは日の出を見ることも出来ます。

[ 雲海の朝 ]  いわかがみ平から見た朝のひととき
Camera : NIKON D7000 | レンズ焦点距離 : 157mm(APS-C : 105mm)

秋口は雲海も出ます。天気待ちで数日間滞在する場合は日数分の食料と水を用意しておく必要があります。

いわかがみ平では2017年時点水の補給が出来ません。どうしようもない場合はレストハウス内の自販機で購入できます。

[ 栗駒山 ]

約6km下には栗駒高原温泉の山脈ハウスがあり15時半まで400円で入浴できます。食事は17時まで可能です。

レストハウスにクーポン券が置いてありますので紅葉期間中は割引が利用できます。最寄りのコンビニまでは約30kmあります。

[ 栗駒山 ]

では登山開始です。今回は中央コースを登って東栗駒コースを下山します。

中央コースの登山口はレストハウスへの坂道を上がった所にあります。右は東栗駒コースの入口です。

[ 栗駒山 ]

レストハウスの営業時間は9時半から16時半です。無料で休憩できます。

また中には売店があり水不足でなければ簡単な食事もできます。水洗トイレもあります。

[ 栗駒山 ]

中央コースは行程の半分が石畳で覆われています。山頂までは2.9km時間にして約1時間半の行程です。

登りは良いのですが下りは登山者にとっては歩きにくいです。

[ 妍を競う木々の紅葉 ]  多様な色彩の変化に山の紅葉の機微を感じます。

最初はしばらく眺望が利きませんが紅葉は楽しめます。ちなみに東栗駒コースは山頂まで3.7km約2時間の行程となります。

[ 栗駒山 ]

登山道入り口から約20分距離にして0.8km歩くと眺望が利いてきます。

[ 栗駒山 ]

さらに1km約25分歩くと石畳が無くなり展望がより開けた場所に出ます。

ここが中央コース栗駒山の第一のビューポイントとなります。登山道入り口から1.8km約45分です。

[ 栗駒山全景 ]  草紅葉と満天星ツツジの紅葉に彩られた季節
Camera : NIKON D7000 | レンズ焦点距離 : 27mm(APS-C : 18mm)

左端の休憩スペースから見た栗駒山です。山容が整っています。写真は下部の紅葉に陽が当る8時前後に撮影したものですがド順光です。

むしろ昼前の左からの斜光の方が陰影と色が出て写真には良いのですがガスが湧きやすいです。

[ 栗駒山 ]

山肌の紅葉も綺麗です。植生は満天星ツツジとカエデが主体でナナカマドは殆どありません。

[ 栗駒山 ]

振り返ると中央コースの紅葉が綺麗です。山頂付近の紅葉のピークは例年9月25日から30日ぐらいです。

いわかがみ平が見頃なら山頂付近の紅葉は終わっています。

[ 栗駒山 ]

逆光ですが東栗駒も見えます。

[ スカイラインの紅葉 ]  色とりどりの紅葉に囲まれた稜線
Camera : NIKON D7000 | レンズ焦点距離 : 63mm(APS-C : 42mm)

東北の秋山全般に言える事ですが栗駒山も秋口は風が非常に強いです。そのため周りが晴れているのに山だけ雲が取れないという事がしばしばあります。

特に撮影で時間待ちする場合は防寒具が必需品となります。

[ 栗駒山の秋 ]  宮城県側から見た山容は非常に整っています。
Camera : NIKON D7000 | レンズ焦点距離 : 27mm(APS-C : 18mm)

先程のポイントから徒歩10分ぐらいまでの区間が中央コースの撮影場所となります。ここより上は山容がいまいちです。

[ 中央コースの紅葉 ]  カエデと満天星ツツジの紅葉に囲まれた登山道
Camera : NIKON D7000 | レンズ焦点距離 : 31mm(APS-C : 21mm)

時々振り返りながら撮影を楽しめます。栗駒山の撮影だけならここで中央コースを引き返すという選択肢もあります。

[ 栗駒山 ]

逆光で切り取ると色がより鮮やかに見えます。

[ 栗駒山 ]

山頂へは右肩のスカイラインを登っていきます。ここからは幅広の階段状の登山道となります。

[ 栗駒山 ]

先程の撮影場所から30分程で東栗駒コースとの合流点に着きます。山頂まではあと200m約8分です。

[ 栗駒山 ]

またここからは東栗駒コースの全容を俯瞰できます。気持ちよさそうな稜線です。

丸枠は東栗駒山です。東栗駒コースは中央コースに比べると登山道らしいコースです。

[ 栗駒山 ]

山頂に着きました。山頂からは岩手側の須川温泉も見えます。

[ 栗駒山 ]

山頂からは須川コースを800m約15分下って天狗平に行き、さらに秣岳方面に約10分登った所にある岩頭を目指します。

[ 栗駒山 ]

手前の丸枠が天狗平で右奥の矢印が目指す岩頭です。

[ 栗駒山 ]

山頂から約25分で火山観測用のライブカメラのある岩頭に着きました。ここからは秣岳と龍泉ヶ原が俯瞰できます。

[ 錦秋の龍泉ヶ原 ]  草紅葉とカエデの紅葉に彩られた高層湿原
Camera : NIKON D7000 | レンズ焦点距離 : 78mm(APS-C : 52mm)

龍泉ヶ原が最もよく俯瞰できる場所です。昼前後の露光でも問題ありません。

紅葉の見頃は山頂の見頃とほぼ同じです。晴れた光で撮影するとさらに綺麗に見えるでしょう。

[ 栗駒山 ]

また昭和湖も俯瞰する事が出来ます。須川温泉からの岩手側コースは昭和湖も含め午前中は全て逆光となります。

[ 栗駒山 ]

下山は先程の分岐から東栗駒コースを辿ります。東栗駒山までは快適な稜線歩きです。

[ 栗駒山 ]

この登山道からも綺麗な紅葉が楽しめます。

[ 山腹の紅葉 ]  カエデの鮮やかな赤が斜光に輝いていました。
Camera : NIKON D7000 | レンズ焦点距離 : 67mm(APS-C : 45mm)

少し足を止めて紅葉を切り取ってみました。

[ 栗駒山 ]

東栗駒山に到着しました。ここから駐車場まではやや足場が悪くなるので最後まで気を抜かずに下山しましょう。

[ 東栗駒山からの景観 ]  裾野に広がる紅葉が栗駒山を引き立てていました。
Camera : NIKON D7000 | レンズ焦点距離 : 31mm(APS-C : 21mm)

朝早い時間に東栗駒から栗駒山を撮影したい場合は登りで東栗駒コースを選択すると良いでしょう。

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