「女満別」撮影ガイド 〜道東で最も美しい丘陵地帯
網走湖南東に面した女満別。道東屈指のジャガイモの産地であり美瑛に劣らない美しい丘陵地帯を有しています。
撮影スポットは大きく分けて4つ。黒澤明監督の映画「夢」のロケ地として有名な朝日地区の畑、大東地区の畑、メルヘンの丘そして女満別空港のヒマワリ畑である。
今回はこれらの4つに加えて小清水町に至るまでの丘陵地帯を紹介していきます。
女満別駅前の景観。
女満別駅には図書館が併設されており当時の黒澤明監督の貴重なロケ記録等が保管されているので興味のある人はぜひ立ち寄ってもらいたい。
女満別での生活基盤は道の駅より湖畔キャンプ場がお奨めです。道の駅から約2kmの距離です。車中泊も可能です。
駅まで徒歩約2分。近くのホテル「さんすい」には日帰り温泉がありコインランドリーもあります。
静かな湖畔で夕日を見ることもできます。
まずはメルヘンの丘に行ってみましょう。道の駅から網走方面へ国道39号を約400m走ると左手に見えてきます。
駐車スペースがあり縦列で10台は停めれるでしょう。なお道の駅には観光案内所があるので情報を得ることができます。
小高い丘の上に立っている7本の木が印象的です。この年は真ん中の畑にジャガイモが植えられていたのですが殆ど花を付けていませんでした。
もともと花の少ない品種だったうえに低温にさらされたのが原因でしょう。ちなみに大空町及び清里町のジャガイモの花の見頃は7月20日頃で北海道では最も時期が遅いです。
またメルヘンの丘は夕刻の撮影場所としても人気があります。
ものすごく込む事はありませんが念のため少し早めに駐車しておきましょう。
次に女満別空港のヒマワリ畑に向かいます。
標識に従って道道64号を空港に向かうと左手にヒマワリ畑が見えてきます。ここを左折するとすぐヒマワリ畑です。
小さな見晴らし台と駐車スペースがあります。トイレはありません。
5台程度駐車可能です。
ここからは北を向いての撮影となります。先程の道路沿いからだと北西方向となるので夕刻の撮影に良いかもしれません。
見晴らし台に上がると空港施設がよく見えます。
ここは飛行機の写真を撮るカメラマンの間では有名な場所らしく航空機の離着陸時間に合わせてカメラマンがやって来ます。
私も真似して撮ってみました。ヒマワリ畑正面よりも先程の道路脇からの方がヒマワリと飛行機が近くなりますが後ろの木が邪魔で直前まで着陸する飛行機を視認できないのが欠点でしょう。
また脚立があれば管制塔を入れることができそうです。
地上滑走する飛行機も見れます。脚立が無かったので垂直尾翼だけ撮ってみました。
女満別空港のヒマワリ畑の見頃は例年7月20日頃がピークと言われています。
ちょうどこの辺りのジャガイモの花とピークが重なります。
次に大東地区に行ってみましょう。大東地区は女満別空港の南東象限に位置する穀倉地帯です。
写真映えするポイントはその年に何が植えられているかによって違ってくるため事前にロケハンしておくとよいでしょう。いくらでもお気に入りの場所が見つかるはずです。
写真は麦畑の後方に木々が立っていて北東方向を向いていたので早朝に撮影したものです。
そして朝日地区。黒澤明監督の映画「夢」のロケ地としても有名です。朝日地区とは朝日ヶ丘展望台付近の丘陵地帯です。
道の駅から直線距離にして東へ5km程行った場所です。道道246号を山側に上っていくと案内標識が出てきます。朝日ヶ丘には展望所があり休憩室やトイレもあります。
遊歩道には幸福の鐘があり年によってはヒマワリも植えられています。
ただしここのヒマワリは8月に入ってからが見頃です。もちろんヒマワリ越しに朝日を見ることもできます。
朝日ヶ丘から映画のロケ地までは約1.4kmです。案内標識に従って進みましょう。
駐車可能スペースは2台程度です。交通量が殆ど無いので停めれない場合は路肩に駐車しても問題ないでしょう。
大東地区が平坦な畑に対してこちらは美瑛と同じような丘陵地帯となります。
映画は主人公がゴッホの「鴉のいる麦畑」の中に迷い込むという話なのですが、この朝日地区の当時の大麦畑がその絵のイメージにぴったりしているということで美瑛をはじめとする道内の他の候補を押さえて選ばれました。
それだけ美しい丘ということなのでしょう。
周辺には形のいい丘や畑がいくつもあるので少し散策するとよいでしょう。
最後に道道246号を小清水町に向かって走ってみましょう。丘の中を縫って走るお奨めルートです。
美瑛にも負けない綺麗な丘と畑が点在しています。
途中国道334号を経由して道道250号を少し南下すると夕景に適した綺麗な丘がいくつも出てきます。
小清水と言えば原生花園が有名ですが丘の風景も秀逸です。
撮影地としては殆ど無名ですが美瑛の新栄の丘クラスの夕景に適した風景が普通に転がっています。