日光中禅寺湖畔「 英国・イタリア大使館別荘記念公園」 〜明治中頃から昭和初期の国際避暑地
中禅寺湖は明治中頃から昭和初期にかけて国際避暑地として開発が進み、多くの外国人別荘が建てられました。現在は英国・イタリア大使館が公園として一般公開されており、歴史的な建造物を見ることができます。
英国大使館・イタリア大使館別荘記念公園の駐車場とアクセス
いろは坂を上ると中禅寺湖の入口付近に、道路をまたぐ大きな鳥居が見えてきます。この交差点は「立木観音入口」で、ここを左折して中禅寺湖の東岸を走ります。
しばらくすると道路脇にはお土産屋が並んでおり、そこを過ぎると右カーブになります。このカーブのところにあるのが立木観音、中禅寺になります。カーブを過ぎると右側が遊覧船乗り場になっており、ここが無料の「県営立木第2駐車場(立木観音前)」になります。英国大使館別荘記念公園・イタリア大使館別荘記念公園はここから遊歩道を歩きます。
別荘の建物の撮影は午後からが順光になるので、訪問は正午から午後が良いです。
別荘記念公園への遊歩道
駐車場の奥(中禅寺湖を正面に見て左手)に案内板があり、ここから遊歩道がスタートしています。遊歩道は平坦な道でアスファルト舗装されており、別荘地までは15分程度になります。
すぐに道路沿いにでます。英国大使館別荘記念公園までは660m、イタリア大使館別荘記念公園までは960mとなります。
左側に見える道路は中禅寺湖スカイライン(通行無料)で中禅寺湖と八丁出島と男体山の絶景スポットである半月山展望台につながっています。
奥日光「半月山展望台」撮影ガイド 〜紅葉の八丁出島と水鏡の中禅寺湖 秋深まる男体山
道路横の広い遊歩道。
木々に囲まれた雰囲気の良い空間になっています。
左側に駐車スペースが見えます。ここにも駐車できるようですが、台数が少ないので日中は駐車できない可能性が高いです。「県営立木第2駐車場(立木観音前)」からそれほどの距離ではないので、立木第2駐車場に駐車した方が良いと思います。
この辺りから中禅寺湖スカイラインは上り坂になります。別荘地の遊歩道は写真の右側になります。遊歩道は平坦なままです。
少し歩くと「英国大使館別荘記念公園」と「イタリア大使館別荘記念公園」の分岐が出てきます。英国大使館の奥にイタリア大使館があるので、両方を見たい場合は、右側の「英国大使館別荘記念公園」方向へ進みましょう。
「周辺の案内板」
湖畔沿いには2つの別荘しかないので、道に迷うことはないです。
英国大使館別荘記念公園
英国大使館別荘が見えてきました。
門の奥には黒い板張りの別荘が見えます。スタイリッシュな建築で、昔に造られたものとは思えないデザインになっています。
この別荘は明治維新に大きな影響を与えた英国大使のアーネスト・サトウがこの地を気に入り、山荘を造ったのが始まりとされています。2008年まで現役の別荘として利用され、その後2010年に栃木県に寄付され、現在では公園として一般公開されています。
ブラックの壁に木製枠のガラス戸造り。
別荘前にはベンチが置かれ、中禅寺湖の眺めをゆっくりと楽しむことができます。
イタリア大使館別荘記念公園
英国大使館別荘記念公園を満喫したら、奥にある遊歩道へ進み、イタリア大使館別荘記念公園に向かいます。
別荘と別荘の間は砂利の遊歩道になっています。
華厳の滝、中禅寺湖周辺は有名観光地なので賑やかな感じがしますが、別荘地内は車の音もせず、とても静かな空間になっています。
黒い扉があり、道が分岐しています。左が歌ヶ浜、右がイタリア大使館別荘になります。右へ進みます。
小さな橋があります。
橋を過ぎるとイタリア大使館別荘が見えてきます。
この建物は建築家アントニン・レーモンドの設計で、外壁は日光杉の樹皮と板の組み合わせによる市松模様が特徴的です。
別荘を横側から撮影。
遊歩道からみた別荘。
別荘の上側には小さな建物が。
外壁の美しさを近くで感じることができます。
別荘地の奥にクリンソウが咲いていました。
建物の中の白熱球の光が美しい。
別荘地の前は浜で、船着場があります。船着場の先まで歩いていくことができるので、観光客の記念撮影ポイントとして人気になっています。左奥に見えるのが紅葉で有名な八丁出島。
別荘地前から左奥まで浜が続いているので、湖畔散策を楽しむことができます。